病気はいつ起こっているの?と聞かれても、そんなこと考えたこともありませんよね。

ところが、病気のできる時間というものがあるそうです。

人間の身体には、生体のリズムがあり、そのリズムによって成長ホルモンの分泌や修復活動が起こってます。

このリズムを、サーカディアンリズム(概日リズム)といいます。コントロールしているのが時計遺伝子。

人間のカタダは、このリズムによって動いており、朝には血圧や体温を上昇させ活動しやすくし、夜には血圧や体温を下げ、眠るための準備を行います。

病気は、ホルモン分泌やウィルスの活動の影響をうけるため、病気の起こる時間というのがわかってきました。

病気の起こる時間

①がん:夜
→成長ホルモンの働きと同じく、がん細胞も夜に活発に増加します。

②心筋梗塞:朝8時~12時頃、午前10時がピーク
→朝目覚めたとき血圧が急上昇。血液は明け方に固まりやすい。

③狭心症:夜中 午前2時~4時(異型狭心症)朝8時~12時頃(運動狭心症)
異型狭心症は夜中の安静時、運動型は心筋梗塞と同じ午前中。

④アレルギー疾患:夜間から明け方
→ヒスタミンの分泌が午前4時のため、アトピー性皮膚炎は夜間
かゆみは午後7時から12時がピーク。

⑤胃潰瘍:夜
→夜胃酸の分泌は夜多くなるため、胃がただれやすい。

⑥脳血栓:明け方
→血液は明け方固まりやすく、血液を溶かす働きも低下している。

⑦糖尿病:午前4時~8時
→成長ホルモンは、夜間分泌され午後3時~4時頃にピーク。
これにあわせてインスリンも上昇「暁現象」と呼ばれている。
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このように、病気の起こりやすい時間帯を知ればその時間帯に注意することで病気をさけることができます。

また、薬の投薬時間を調整することで効果を上げたり、副作用を抑えたりすることができるようになってきました。

実際に、抗がん剤の投与時間を夜間にしたことで、がん細胞を効率よくたたくことができるようになったり、時間の調整できる薬をつくることでこれまでにない治療効果をあげることができるようになってきたそうです。