今、長寿化に伴い認知症になる人が世界中に急増しています。

認知症には、いくつか種類があるのですが、もっとも患者数の多いのはアルツハイマー病です。

アルツハイマー病は、脳内にアミロイドβやタウという老害物(タンパク質)が溜まり、脳が萎縮していく病気とされています。

脳の病気

現在の医学では、進行を止めたり、回復させる治療法はまだ確立されていません。

ところが、アルツハイマー病の初期なら9割は改善することができると発表し、その方法を実践して成果を上げているドクターがいます。

そのドクターとは、米国、カルフォルニア大学ロサンゼルス校のデール・ブレデセン博士です。

リコード法で初期のアルツハイマーなら9割が改善

ブレデセン博士によると、アルツハイマーの原因は1つではなく、36以上の課題があるといいます。

それらの課題をつぶすことで、アルツハイマー病の症状を改善できるといいます。ブレデセン博士は、それらの方法を「リコード法」としてまとめ発表しました。

日本では、「アルツハイマー病 真実と終焉 “認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム」として出版されています。

ブレデセン先生は、その中でも代表的なものとして、「炎症・栄養不足・水銀などの毒素」をあげています。

これらの3つの中で、どれが一番影響しているかを見極めで治療することで、アルツハイマー病の症状は改善できるといいます。

また、「栄養失調・運動不足・睡眠不足・有害な鉄分」なども、大きな影響があるといいます。

「世界一受けたい授業」では、ブレデセン先生をお呼びして、アルツハイマー病の新治療「リコード法」を詳しく紹介してくれました。

世界一受けたい授業で紹介していた内容

ブレデセン先生の「リコード法」を行ったところ、認知機能35%が1年後に98%まで回復した例があります。

睡眠不足の子供は、将来アルツハイマー病になりやすいそうです。

睡眠時間が6時間以下の子供は、大人になっても海馬という記憶を司る部分が十分に成長しないためです。

脳の成長に関わる12歳頃までは、最低9時間の睡眠を確保するとよいそうです。

ブレデセン先生は、「リコード法」でアメリカで500人以上のアルツハイマー病の患者とその予備軍を回復させました。

アルツハイマー病は、脳にたまったアミロイドβと呼ばれるゴミが蓄積し、健全な神経細胞を破壊し脳を委縮させ働きが低下してしまう病気です。

アルツハイマー病は、診断される20年前よりすでに発症しています。恐ろしいのは自覚症状がなく、症状があっても歳のせいだと思ってしまうことです。

アルツハイマー病の見分け方の一つに、「臭いがわからなくなる」というのがあります。それは、記憶をつかさどる海馬より先に、嗅内皮質というニオイに関わる部分が萎縮することが知られています。

初期のアルツハイマー病は治るので、早くチェックすることが大切です。

アルツハイマー病になりやすい人チェックリスト

①毎日お酒を飲む
②お腹が張って下痢になりやすい
③1日にタバコを20本以上すう
④つい食べすぎてしまう
⑤虫歯や歯周病がある
⑥過去に頭に大きな怪我をしたことがある
⑦よくいびきをかく
⑧最近汗をかきにくくなった
⑨普段から部屋が散らかっている
⑩デスクワークが多い

4個から6個当てはまる人は要注意で、生活習慣を見直す必要があります。

7個以上の人は、アルツハイマーの予備軍または、リスクのある方、始まっている方で病院での検査をおすすめします。

アルツハイマーの要因となるのは、36個ほどあることを突き止めました。

今までは、アルツハイマーの要因としてアミロイドβしかわかっていなかったため、その薬を開発しても効果がありませんでした。

リコード法は、36個の要因を、生活習慣を変えることで塞ぐという考え方で病気を治すという考え方です。

早い人では半年程度で、遅い人でも1年ほどで症状が改善していくそうです。

アルツハイマー病の要因には36個ありますが、まずは、食事、睡眠、運動を改善することからスタートします。

食事の改善

アルツハイマーに良い食材があります。

まずは、鮭、ブロッコリー、キノコです。これらは、脳にたまるアミロイドβを排出してくれたり、脳の情報伝達をスムーズにしてくれます。

チーズやキムチ、納豆などの発酵食品は、体内の菌のバランスを正常化することで、脳に栄養がいきやすくなります。

オリーブオイル、アボガドなどの不飽和脂肪酸は、脳の機能を向上させて活性化させる作用があります。

料理をするときには、焼くより煮たり蒸したりしたほうが、アミロイドβの増加を抑制することができます。

●おすすめ料理
・鮭ときのこの蒸し料理
・ブロッコリースプラウトの味噌汁
・納豆、キムチ、アボガド和え

毎日の食事で気を付けてほしいことは、夕食から朝食の間を12時間空けること。

そうすると脳が飢餓状態になり、細胞の中のゴミであるアミロイドβを掃除してくれます。

その結果、アルツハイマー病の発症を抑制してくれます。

睡眠の改善

1日の睡眠時間を7時間~8時間確保します。それ以下になると、脳へのダメージが蓄積されアルツハイマー病のリスクが高まります。

また、音楽を聴くなど30分のリラックスタイムをつくると、質の高い睡眠が得られます。

だめなのは、寝る前のスマホ、パソコンだそうです。

運動の改善

アルツハイマー病の予防によいのは、歩くなどの有酸素運動に加え、筋トレで筋肉の量を増やすことが有効だそうです。

筋肉量が増えるとテストステロンが増え、記憶をつかさどるニューロンが増え認知機能のアップが期待できます。

その他、サプリメントの服用や脳のトレーニングなどを組み合わせると、より効果があがるそうです。

詳しい方法を知りたい方は、「アルツハイマー病 真実と終焉 “認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム」を読んでみてください。