がんの治療については、これまでの3大がん治療法(外科治療、放射線治療、化学療法)に加え、4番目の治療法として免疫療法が注目されています。

免疫療法には、がん細胞だけを狙い打ちする「特異的免疫療法」と、自分の免疫力を高めることでがん細胞を殺す「非特異的免疫療法」があります。

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いずれも、副作用の少ない治療法として注目され、今世界中の医療機関で研究が進められています。

平成27年5月25日、鹿児島大学の小戝健一郎教授のチーム(遺伝子治療学)が、がん細胞内で活発に働く「サバイビン」という遺伝子内で増殖するウイルスを使い、骨や筋肉の腫瘍(悪性)を治療する臨床試験を始めることを発表しました。

治験は、鹿児島大学病院整形外科の小宮節郎教授が中心になって、平成27年11月より行う計画のようです。

骨や筋肉にできる腫瘍のうち、悪性で薬や放射線治療で効果の認められない人が対象で、3年間かけて安全性と効果を確認し、2020年の実用化を目指しているとのことです。

マウス実験では、がん細胞の中でウィルスが増殖して細胞を高い確率で破壊しましたが、正常な細胞には影響を与えないという、優れた結果が得られているようです。

がん治療はとてもつらく、耐えられずに治療をやめてしまう人が沢山います。免疫療法は、副作用がなく治療効果の高い優れた治療法だと言われています。

がんの根絶が、1日でも早く実現することを世界中の患者が待っています。今回の臨床試験、最高の結果がでることを期待したいと思います。