パソコンやスマホなどの画面を見すぎた翌朝の朝、眼の回りが目やにが付いていることがあります。眼を酷使すると目やにが増えるのは私だけ?と思っていましたが、そうでもなさそうです。
結膜炎などでなければ放っておく目やにですが、これは眼の病気のサインのようです。
眼の病気と言うと、白内障や緑内障が有名ですが、最近急激に増えているのが、加齢黄斑変性です。
加齢黄斑変性とは、加齢と共に眼の奥に老廃物が溜まり、見たい部分が歪んで見え、進行すると失明する可能性もある病です。アメリカでは失明のトップにのぼります。
初期症状は、物が歪んで見えることですが、進行すると全体的にものがぼやけて見えたり、不鮮明になったり、見たい部分が黒くなったりして、視力が低下します。
現在では、ips細胞での治療が始まり、加齢黄斑変性による失明にも明るい兆しが見えていますが、できるなら予防し、発症しないようにしたいものです。
では、老化と共に発症する加齢黄斑変性を予防するには、どうしたら良いのでしょうか?
加齢黄斑変性を予防するには、カロテノイドを摂取すると良いそうです。カロテノイドは、自然界に存在する赤や黄色の色素のことで、その種類は600以上あると言います。特徴は強力な抗酸化力を持ち、活性酸素を除去すること。
このカロテノイドは、緑黄色野菜に多く含まれます。その中でも特に眼に良いとされているのが、ニンジンです。ニンジンのβカロテンは、夜盲症を予防することで知られていますが、これが加齢黄斑変性の予防にもつながるようです。
また、早期発見も非常に大切で予防のカギとなります。そのカギを握るのはどうやら「目やに」のようです。パソコンやスマホなどのブルーライトを見すぎている上に、そろそろシニアの仲間入りをする私にとっては、非常に役立つ内容です。
加齢黄斑変性の早期発見法と予防法
目の病気といえば、緑内障、白内障、黄斑変性症。欧米では、黄斑変性症が失明の原因第一です。
黄斑変性症の予備軍は1200万人いるそうです。黄斑変性症になると、中心部が見えなくなったり画像が歪んで蛇のように見えます。
網膜の中心部の少し黒くなっているところが黄斑です。この部分には、色や明るさを認識する視細胞が集中しています。
正常な人の黄斑は、くぼんで視細胞に光が届きやすくなってますが、異常のある人の黄斑は膨らんでしまっています。
これが歪んで見えたり、中心部が見えなくなる原因となります。人間ドックでは、緑内障や動脈硬化の検査が主なので、これまでの検査では黄斑変性の検査は見つからなかったそうです。
そのため人間ドックを受けていたのに、黄斑変性となり失明という例もあるそうです。
黄斑変性は、目の奥にある「目やにのようなもの」を調べることで前触れがチェックできます。目の奥にある白い物体があると、加齢黄斑変性の可能性があります。
この白い物質は、視細胞の一部が剥がれた老廃物で黄斑変性の原因として今、注目されているもので「ドルーゼン」といいます。ドルーゼンが溜まると、目の中に炎症が起こり、それを治そうと新しい血管ができて黄斑が膨らんできます。目やにといっても、目の表面にでてくるものではなく、奥にあるもののことだったんですね。
その血管が破裂すると、失明してしまいます。
黄斑変性を引き起こすものがブルーライト。目にあたると、目に活性酸素ができて炎症を起こしドルーゼンが溜まりやすくなります。
黄斑が黄色いのは、ブルーライトを吸収するためで目のサングラスの役目をしているからだそうです。
緑黄色野菜に含まれるカロテノイドを食べると、加齢黄斑変性の進行を抑制することができることが判明しました。
●目の中のサングラス機能をアップ
カロテノイドの仲間ルテインが沢山入ったものをとります。
・ブロッコリー 1株
・ホウレンソウ 1/3束
・小松菜 1/3束
・チンゲンサイ
カロテノイドは少量の油で調理すると吸収力が高まるそうです。
●ルテインといっしょにとるといいもの
ビタミンA、ビタミンE、ビタミンCを一緒にとると、抗酸化機能がアップします。
亜鉛には、抗酸化作用があります。かき、煮干し、焼き海苔などに多く含まれます。
●検査法
近くの眼科で眼底検査を行ってください。この5、6年のドルーゼンの認知が高まっているので、ほとんどの眼科で検査することができます。
●最新治療法
注射器で目に、抗VEGF薬を入れることで治療することができます。
抗VEGF薬は、黄斑のふくらみをおさえることで視力改善し視界のゆがみなども解消します。
目に注射というと怖い感じがしますが、麻酔をしっかりして、視界に入らない上から注射するので、まったく痛くありません。
この治療をした人は、2ヶ月で視力0.4が1.5に回復したそうです。ただし、1ヶ月に3回、その後継続的な治療が必要です。
今まで治療が困難と言われていた、黄斑変性の予防法や治療法ができてきたのは、本当に心強いですね。