全身を激痛が襲う病気はいろいろありますが、線維筋痛症もその一つです。線維筋痛症は、全身に激しい痛みが生じる病気で原因は不明です。また、血液検査、CTやMRIなどの検査でも異常を発見することが難しく、治療法も確立されていません。
この病気は、圧倒的に女性に多く、中高年に発症しやすいと言われています。膠原病やリウマチなどと合併して生じることがあります。
肉体的または精神的ストレスなど色々な「痛み」がきっかけになり、病気を発病するとも言われています。
痛みを生じる病気は多く、ウツ病でも原因不明の痛みに襲われます。うつ病の場合は、特に背中に痛みを感じる人が多いようです。
痛みは、本人しか分からないとてもつらい症状ですね。診察を受けても、正しい診断に至らないので、なまけ病や詐病と言われ、医療機関を転々とする人も少なくありません。
分かってもらえない程つらいものはありません。病名が診断されホッとしたと言う人もいるくらいです。
最近、謎の痛みはストレスによる脳の誤作動の可能性もあると言うことが分かってきました。
以前、謎の腰痛でまったく動けない人が脳の誤作動と診断され脳の手術を行うことで、腰の痛みがなくなり普通の生活が送れるようになったと言う内容の番組がありました。
このように、「痛みは、ストレスと脳が関係している」と解明されつつあります。
また、謎の痛みを起こす人は、何らかのストレスを抱え込んでいて、真面目で責任感が強い人などが発症しやすいと言われてます。
発症から時間がたつほど治りにくく重症化するそうですので早めの治療が大切ですね。原因不明の痛みのすべてが線維筋痛症ではなく痛みは特定が難しいとされます。
やたらに病気の知識を増やす必要はありませんが、覚えておくと医師に提案できるかもしれません。
番組で紹介されていたのは、岡山県の43歳の主婦。全身と襲う激痛で水戸共同病院 総合診療科 徳田安春先生 訪ねました。
2年半前より腰が痛くなり半分寝たきりの状態。整形外科でMRIレントゲンをとっても異常なし。
5年前に、原因不明の腰痛が起こり発症から3年後には、激痛で仕事ができないようになりました。
やがて横になっていても、腰からかかとにかけて火花が飛び散るほどの激しい痛みに。病院に行っても、異常なしの診断でした。
痛みは、チリチリする痛み、太い針を刺される痛み、小さな針を刺される痛みの3種類があるとのこと。
徳田先生は、膠原病、慢性の感染症、内分泌、ホルモン関係、炎症反応を可能性を否定するため血液検査を実施。
そして、最終の診断はアロデイニア症でした。
アロデイニア症とは、異痛症ともいい、わずかな刺激が激痛として認識される感覚異常の病気だそうです。
90年代より注目され女性がなりやすい病気と言われています。脳が誤作動を起こし、勝手に痛みを発信すると言われています。
発症しやすい人は、ストレスに比較的弱い人です。ストレスの感受性が強い人は脳の誤作動を起こしやすいそうです。
治療法は、鎮痛剤と漢方薬。このようなケースには、東洋医学的なアプローチが効果的だそうです。
時間はかかりますが、しっかり向き合えば、確実に治していけるそうです。