痛みは、いくつになってもイヤなもんですよね。いっそ無くなってくれればとも思うのですが、痛みは、身体の大切な防衛本能。

痛みを発することで、行動を抑えたり、遠ざけたり して、私たちの命を守ってくれています。

痛みがあると、あそこかな、ここかな、最後はバチが当たったのかな・・^^;なんて、自分で色々と原因を考えてしまいますよね。

特に顔の痛みは、歯痛、顎関節、副鼻腔、三叉神経、咽頭、頭痛、筋肉、神経などが複雑に絡んでいるので、医者でも診断がなかなか難しいといいます。

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番組では、顔の左半分に激痛で苦しむ50代女性の痛みをペインクリニックの名医が診断します。

まず、全200問に及び問診表により、痛みの場所、種類、時間など、事細かく聞いて痛みを引き起こしている真相を暴いていきます。

医者の病名診断は、本当に推理小説のようなものですよね。はたして、彼女の痛みの原因とは・・・。

50代女性の顔面痛の原因とは

ペインクリニックの名医 東京慈恵医科大学付属病院ペインクリニック 北原雅樹先生。

「患者さんの人生の裏側にこそ痛みがある」を信条とし、患者さんの原因不明の痛みを、開放してきました。

先生が使う問診票には、生活スタイル、心の痛み、家庭の収入源など、20ページにも及ぶそうです。

50代の女性管理職の場合、職場、家庭ともに幸せな毎日、子供も独立し、姑、旦那さんを充実した生活を送っていました。

ある日、突然左目の奥に強い痛みが走りました。まるで金槌で打ち込まれるくらい猛烈な痛みでした。

しかし、眼科に行って精密検査をしても異常なし。さらに歯科、耳鼻科でCT、診断でもまったく異常なし。

「何がお困りですか」心の痛みを見つけるため患者さんに、先生が最初に質問する言葉です。患者さんの顔の三叉神経にそって、綿棒でこすったところ大変痛がる様子でした。

問診票からは、円満な家庭と順調な仕事ですが、先生は家族の構成から、病の原因を推測しました。

「今まで大変だったでしょう」と聞いたろころ、患者さんは堰をきったように、長男の嫁の重圧を話し始めました。

そして、先生が下した病名は「帯状疱疹」でした。原因は、ストレスにより免疫機能が低下し、三叉神経に眠っていたヘルペスウィルスが活動し、顔の左半分に激痛が走ったこと。

通常、帯状疱疹は、発疹を伴いますが、このケースのように痛みの後に、発疹がでてくることがあるそうです。

50代以上の女性の帯状疱疹のほとんどがストレスだそうです。この悩みをきっかけに、旦那さんと話し合い介護を分担することで症状が和らいでいったそうです。