中高年ともなると高血圧と診断される人が増えますね。高血圧の患者は、全国で4000万人と言われています。
高血圧は、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症心肥大、慢性腎臓病の引き金ともなりますから注意が必要です。
血圧の薬を飲みながら、家庭でも毎日血圧を測定している人は増え続けています。家庭用の血圧計は、売れ筋医療器の1つです。我が家にもあるくらいですから(^_^;)
一般的な家庭用の血圧計は、血圧計のカフを素肌の腕に巻き、腕を心臓の高さに合わせるのが正しい計り方です。
しかし、正しい方法で家庭用の血圧計を使い、毎日同じ時間に測定し、血圧が安定していたとしても、脳卒中や心臓病の危険が高まる可能性があることが最近分かったそうです。
ためしてガッテンの調査によると、毎日きちんと血圧を記録している、一般の人の見落とし率は、ほぼ100%に及んだそうです。
血圧計のカフの巻く場所が違うのでしょうか?病院でもカフは腕に巻きますが、巻く場所を変えて、手首や足首に巻いたら、どうなるのでしょうか?
ためしてガッテンでは、高血圧や血管障害の見落としを防ぐための「2分わかる正しい血圧の測り方」を伝えてくれます。
医療現場ではABPI検査というものがあります。ABPI検査(足関節上腕血圧比)とは足首と上腕の血圧を測定して、その比率(足首収縮期血圧÷上腕収縮期血圧)を計算したものです。
通常の場合には、横になった状態で両腕と足首の血圧を測ると足首の方が高い数値(ABPI数値:1.0以上)を示します。
しかし、下肢の動脈が狭くなっていたり詰まっていたりすると、足首の血圧は低下します。
上腕は左右両側ともに測定して,高い方の血圧値を採用し共通の分母にし、下肢は左右それぞれを測定し、左右の独立したABPIを算出します。
通常、足首の最高血圧を上腕の最高血圧で割った場合に0.9以下の場合には、下半身の動脈硬化による狭窄や閉塞が疑われます。
また、正常値だけど、高血圧の疑いがるケースがあります。これは、心臓の出口から腕への血管の途中が詰まっていると本来の血圧より低い数値がでてしまい、正常値と間違ってしまう場合です。
それを防ぐには、左右の腕の血圧を測ること。そうすることで、血圧の間違いをチェックすることができます。
医療のガイドラインでも、初診時には上腕の血圧左右差を確認することとされています。
左右の血圧差がある人は、抹消動脈疾患の可能性があり5年以内3割の方がなくなっているそうです。
●抹消動脈疾患の見極め方
危険の目安・・10%以上の左右差
測定のポイント・・片腕を測定後1~2分リラックスしてから計測する
危険なタイプ・・65歳以上の方 または喫煙者、糖尿病の方
心配な方は、血管外科や循環器内科でABPI検査をおススメします。手足の冷えや痛みの症状で診断すれば保険適用の1500円前後で検査することができます。
その他、上と下の血圧差が小さいと動脈硬化の危険性が、差が60以上と大きいと大動脈に危険なコブがでやすいそうです。
上腕の左右血圧測り、ぜひ家庭で確認して、脳卒中や心筋梗塞を未然に防いでください。