この季節になるとダニの問題がでてきます。湿気が大好きなダニは、ジメジメした夏が大好き。
布団、まくら、じゅうたん、タタミ、ソファ、ホコリなど、部屋のあらゆるところで繁殖し、寿命を終えたダニの死骸が空中を舞っています。
ダニの寿命は2~3ヶ月と短いのですが、1ヶ月で成虫になり50個から100個の卵を産むため、あっという間に繁殖してしまいます。
いったい家の中に何匹のダニがいるのでしょうか・・、なんか世界の人口ほどいそうですよね。
ダニは4億年前から生き残ってきた生物で、その生命力はゴキブリに匹敵するそうです。ですから、生半可な駆除法では絶滅させることは不可能です。
日干し、掃除機、丸洗い、布団乾燥機、ダニクリーナーなどを使っても、相手が小さすぎてどの程度効果があるのか分からないのも問題ですよね。
そこでNHK「ためしてガッテン」では、「たった1回の方法でダニを完全死滅させる方法」を教えてくれました。
ダニを一瞬で完全退治する方法とダニ最新治療
鼻水やくしゃみがでて夏カゼかな思っている人を調べてみたら、7割がダニアレルギーだったそうです。
ダニは4億年前に誕生し、地球上のあらゆるとことに生息しており、なんと南極、サハラ砂漠、深海にもいるそうです。
部屋にいるダニで最も多いのは、ヒョウヒダニと呼ばれる種類です。
●ヒョウヒダニ
・体長 0.2mm~0.5mm
・寿命 およそ3ヶ月
・仲間 クモやさそり
・攻撃力 刺したりかんだりしない
・大好物 人の表皮
ダニの死滅実験を、洗濯、太陽の熱、冷凍、紫外線、乾燥、真空、掃除機で行いました。結果は、何をたやってもダメ。ダニは、宇宙に連れていって真空状態にしても生き残っていたそうです。
ダニは乾燥には弱く、湿度60%以下になると体がペシャっとつぶれてしまいます。しかし、湿気が高くなると、体も膨れてきてなんと生き返ってしまいます。
では、ダニを死滅させる方法はないかというと、一瞬で死滅させる方法があります。それは「熱」です。
ダニは50℃で20~30分、60℃なら一瞬で死んでしまいます。50℃になるとダニの体を構成しているタンパク質が変性してしまうため、死んでしまいます。
●熱で死滅させる方法
・家庭用衣服乾燥機(55℃以上)
・コインランドリー(55℃以上)
・ふとん乾燥機(50℃以上)
・炎天下の車中(70℃以上)
ふとん乾燥機を使う場合には、敷布団乾燥機を横にして敷布団を包み、かけ布団で覆うとすみずみまで50℃以上にすることができます。
ダニ撃退の目安時間は、衣類乾燥機で30分~1時間程度、布団乾燥機で1時間以上です。
炎天下の車中は室内が70℃以上になり、ダニを死滅させるには最適です。2時間程したら布団をひっくり返せば、すみずみまで50℃以上になります。
ダニ退治をした後は、必ず掃除機がけをしてダニの死骸を吸い取ります。掃除機をかける時間は、大人の布団で片側40秒、子供の布団で片側20秒で大丈夫です。
掃除機をかけるときには、専用の掃除機のほか、1500円程度で売っている布団専用ノズルを使うと便利です。
普通の掃除機の先にいらないストッキングを被せても布団を吸い込まず、掃除することができます。
加熱は3ヶ月おき、掃除機は週1回程度の目安で行ってください。また、ダニの一番好きなのは頭のフケで、寝具のなかで最もダニが多いのが枕です。
鼻、口も近くあるので吸い込みやすいので、ダニアレルギーの方は、念入りに手入れしてください。
ダニアレルギー最新治療法
ダニアレルギーの最新治療法として注目されているのが、ダニのエキスを体に少しづつ取り入れるアレルギー免疫療法です。
ダニのエキスを注射する皮下免疫療法と、舌の下で溶かして取り入れる舌下免疫療法があります。
皮下免疫療法は、値段が安く、通院多い、治療期間は3~5年程度、舌下免疫療法は、値段は高いですが通院は少なくすむようです。
血液検査をして、ダニアレルギーのみの方には、劇的に改善する可能性がありますが、ダニアレルギー以外のものがある場合には、効きにくいそうです。