1980年代から2000年初頭まで、有効な治療薬がなく世界中の人々を恐怖に陥れたエイズ。
感染すればただ死を待つしかなく、日に日にやせ細っていく姿は世界中の人々を恐怖に陥れました。
エイズは、カメルーンのチンパンジーが起源で、それが人に感染し発症したと言われています。
1981年にアメリカの同性愛者が、初めての症例として報告されました。
エイズ(AIDS)は、正式には、後天性免疫不全症候群といい、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が免疫細胞に感染し、人の防御機能を壊してしまう病気です。
ウィルスからの防御壁である免疫を壊された人は、普段は感染しないような病原体に次々と感染し、やがて死にいたるという怖い病気でした。
エイズは、性交、血液、母子感染を介して瞬く間に拡がり、1981年の発見から10年間で感染者の数は、世界中で100万人を越えたと言われています。
日本では、血液製剤を介してエイズが拡がり、大きな問題となりました。
エイズを食い止めようと、世界中の研究者はあらゆる手を尽くしましたが、有効的な治療薬がなかなか見つからず感染は拡がるばかりでした。
しかし、1985年、アメリカ国立衛生研究所で、ついに世界初のHIV治療薬「AZT」が開発されました。
開発したのは、日本人医師、満屋 裕明氏です。満屋さんは、同年に「AZT開発」として論文を発表しました。
ところが、満屋さんの実験に協力していたバローズウェルカム社が、無断でエイズ治療薬として特許申請し、それが受理され高額な価格で売り出されてしまいます。
満屋さんは、私欲に走るバローズウェルカム社の姿勢に怒り、新しいHIV治療薬「ddⅠ」と「ddC」を開発します。
そのライセンスは、誰にでも使えるようにと、安い価格で販売をする企業にだけ与えたそうです。
NHKの番組「Dr.MITSUYA」では、ノーベル賞候補とも言われる、満屋 裕明さんの生き方と命をかけた研究の足取りを紹介しました。