NHKのファミリーヒストリーを見ると、今生きている人のすべては、はるか昔の歴史に延々と繋がっていることを実感しますよね。

その記録が残っていればどんどん過去へとさかのぼっていけるのですが、記録が途切れてしまうとたどることができません。

でも、こんな昔まで辿れるんだ・・という驚くような系図を持っている人がいますよね。

今回紹介される、アンジャッシュの渡部建さんも、そんな家系を持つ1人のようです。

南北朝

母方のルーツは南朝の豪族

渡部さんは、1972年9月23日東京都八王子で生まれ、今年で45歳。

2017年10月に、女優の佐々木希さんと結婚し、仕事も家庭も万全という、うらやましい人生を歩んでいますよね。

NHK「ファミリーヒストリー」10月25日放送では、そんな渡部建さんの家系を辿りました。

渡部さんの母方である梅本家のルーツを辿っていくと、なんと今から680年ほど前の南北朝時代(1336年 – 1392年)まで遡ることができるようです。

梅本家は、南朝を守る豪族と番組で紹介されてますから、おそらく、奈良県吉野郡にある「梅元山浄徳寺」に関わる家系だと思われます。

奈良県吉野郡にある「梅元山浄徳寺」との関係は?

「梅元山浄徳寺」の歴史には、梅本家は後醍醐天皇の時代、「八旗八荘司」の一つで十津川村五百瀬付近を治めていた豪族と記録されています。

浄徳寺

<写真:梅元山浄徳寺さまよりお借りしました>

江戸時代には代官職をつとめ、現在本家は東京に、分家は生駒市にあるとされています。

渡部さんの母方の梅本家は、この「梅元山浄徳寺」に関わる家系なのでしょうか。

また、渡部さんのおじいさんというのは、超ハンサムの満鉄のエリートで、かなりのグルメ通だったそうです。

ルーツを辿っていくと、今の渡部さんに通じるものがどんどんでてきて、本人も驚いたようです。

遺伝子というのは、時代を越えて伝えていくものなんですね。

渡部さんのルーツの真相、楽しみですね。

渡部建さんのファミリーヒストリー

渡部さんの母方である梅本家の人たちは、建さんから見ても本当にかっこよい人たちばかりだそうです。

叔父さんや叔母さんには、アメリカンエキスプレスの日本支社長・元会長を務めた章夫さん、TBS元常務取締役の彪夫さん、日本航空客室乗務員の叔母靖子さん、富士紡績元社長の茂夫さんなど、すごい方がずら~っといます。

梅本家が先祖がどうなっているのか、だれも話してくれないため、渡部さん自身もわからないでいたそうです。

今回の取材で、そのルーツが克明にわかりました。

梅本家のルーツは、やはり奈良県吉野群にありました。「梅元山浄徳寺」は、梅本家が建立したお寺だそうです。

梅本家は、南朝時代に後醍醐天皇を守る「八旗八荘司」の一つだったそうです。

梅本家は浄徳寺の隣にあり、横幅70m以上の石垣の上に建つ400坪の大きな屋敷だったそうです。

江戸時代に一度武士の位を奪われ農民になりますが、地域のために尽くし再び武家として認められます。

祖父である梅本正倫さんは、京都帝国大学をでて南満州鉄道、通称満鉄に入社します。満鉄では撫順炭鉱に配属され、経理や人事を担当します。

31歳の時、満鉄近くの喫茶店の看板娘であった「とねさん」と結婚します。正倫さんは、35歳の若さで庶務課長に昇進、将来、理事の席を約束されていた人物だったようです。

しかし終戦となり撫順炭鉱にはソ連、中国が押し寄せます。そんな中、働いていた人たちを最後まで守り続けたのが正倫さんでした。

終戦から2年後、家族そろってようやく日本に戻ることができますが、昭和26年、正倫さんは持病の喘息で50歳の若さで亡くなってしまいます。

とねさんは、一人で頑張りながら、長男を東京大学に、次男を九州大学へと立派に育てます。

建さんのお母さん「恵子さん」は、正倫さんととねさんの次女として生まれました。

福岡で大手保険会社に勤め、そこで建さんのお父さんとなる渡部新次郎さんと出会い結婚します。

渡部新次郎さんは、九州大学を卒業し、東芝の技術者として生涯勤めたエリートです。

お父さんの実家である渡部家は、長崎で手広く下駄問屋を営んでいましたが、長崎の原爆ですべて焼失してしまいます。

そんな逆境の中、新次郎さんは海星中学、九州大学へと進み、東京芝浦電気へと就職します。

新次郎さんは、東芝でリニアモーターカーの基礎研究なども手掛け、生涯で50以上の特許を取得するなど優秀な技術者でした。

建さんは、新次郎さん、恵子さんの3人兄弟の次男として昭和47年に生まれます。

建さんの子供の頃は、やんちゃでけっこう問題児だったそうです。

建さんは大学に入学し、高校時代の同級生児島一哉さんとアンジャッシュを結成します。

母恵子さんは、「建がやりたいとか、もっとかっこよく素敵になりたいと言うなら、全面バックアップします。」と、健さんの決断をすぐに受け入れてくれたそうです。

父新次郎さんは、「本人の人生を親が捻じ曲げてはいけない。そうか・・頑張れ」と言ってくれたそうです。

そうして、建さんがお笑い芸人として成功したいという夢を、家族全員で応援してくれたそうです。

本当に、いい家庭で育ったんですね。

それにしても、渡部さんの家系は、皆さん優秀な方ばかりですよね。

渡部さんの真面目で紳士的な性格のルーツが、わかった気がしました。