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片頭痛持ちの方は多いですよね。不定期に襲ってくる頭痛と吐き気、原因不明の場合が多く、鎮痛剤を飲んでも、あまり効果がありません。

目がチカチカしてきて「あ、またか・・」の予兆と同時に頭痛がはじまり、あとは治まるまでじっと耐えるしかありません。今、日本には片頭痛に悩む人が840万人もいるそうです。

頭痛持ちとして一生付き合うしかない、と半ばあきらめていましたが、その半数の人の根本的治療法が見つかったようです。

といっても、別の原因が見つかり、それを処置することが前提となります。

岡山大学病院の赤木 禎治教授のチームは、片頭痛の人の約半数の人の心臓に卵円孔と呼ばれる小さな穴が開いていることを突き止めました。

穴の大きさは2~3ミリの小さなもので、その穴をカテーテル塞いだところ、ほとんどの人の片頭痛が改善したそうです。

片頭痛の原因となっていたのは、セロトニンという神経伝達物質で、ノルアドレナリンやドーパミンと並び、三大神経伝達物質といわれています。

セロトニンは、オキシトシンとともに幸せホルモンと呼ばれる一方、止血作用や血管の収縮作用があり、以前より偏頭痛の原因と指摘されていました。

通常、セロトニンは肝臓で作られ心臓に運ばれ全身に行き渡りますが、心臓に穴が空いていると、その穴を通り脳へいく動脈に入りこんでしまい片頭痛の原因物質となっていたそうです。

心臓に穴が空いている人は、心臓肥大や、血栓ができやすく脳梗塞になりやすくなります。実際、脳梗塞を起こした人の再発を防止策として穴を塞いだところ、19人中18人の人の片頭痛が同時に消えたそうです。

今度は、片頭痛の人の心臓を調べてみたとろ、約半数に卵円孔が空いていたそうです。

卵円孔は、肺呼吸をしていない胎児のときに血液を循環させるために必要な穴で、出生時に自然に閉じるものですが、一部の人で完全に閉じないまま成人になることがあります。

つまり、片頭痛の人の半数は、心臓に穴が空いていて、それ塞ぐと治るということになります。

岡山大学では、片頭痛の人を対象に心臓を調べ、穴が開いている人を対象に治療を始めるそうです。

従来の片頭痛治療で効果がなかった人が対象で、保険が適用されないため、費用は約130万円かかるとのことです。

臓の穴は空いていると脳梗塞のリスクも高まりますし、片頭痛持ちの方は、一度心臓を調べてもらったほうが安心ですね。