かゆみが一度おこると、どうしても掻いてしまいますよね。腹痛や筋肉痛や頭痛などの痛みは、体の危険信号だとわかるのですが、かゆみにも何か意味があるんでしょうか。
特に、アトピー性皮膚炎で悩んでいる方は、本当に深刻な問題です。
2013年広島大学の秀道広教授のグループは、皮膚に常在しているカビが汗に溶け出し、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させているという研究結果を発表しました。
さらさら汗は良い汗、ベトベト汗は悪い汗くらいは知ってましたが、汗がそんな反応を起こしかゆみの原因になってしまうとは知りませんでしたね。
また、アレルギーには連鎖する性質があり、花粉症やアレルギー性鼻炎の人は、アトピー性皮膚炎や気管支喘息にもなりやすくなってしまうとか。
連鎖が起きると、口腔アレルギー症候群となり、フルーツ、野菜、ナッツなどを食べた後15分以内に、口のしびれや粘膜の腫れ、蕁麻疹、腹痛などが起こることもあります。
かゆみ改善のポイントは、「良い汗と豆料理」だそうですよ。その他、納豆、くるみ、チョコレート、あさりも関係しているようです。また、びあ、もも、さくらんぼなどの果物には要注意だとか・・。
5月6日放送の「ためしてガッテン」では、手足のかゆみの劇的解消法とニセ水虫の正体、果物を食べておこる口腔アレルギー症候群など、かゆみに関する最新情報を教えてくれます。
内蔵からでてくるかゆみについては、体のかゆみは肝臓、腎臓病悪化の兆候 チョイス@病気になったときで紹介していますので参考にしてくださいね。
ここからためしてガッテンの内容です
全身型金属アレルギーによるかゆみ
薬をつけてもなかなか治らない水虫、実は水虫だと思っている人の半分の人は水虫ではないそうです。
見た目もかゆみも水虫とまったく同じですが、水虫でないため水虫の薬を買ってつけてみても治りません。
はじめはむず痒い程度、やがて我慢できない痒みになり、最後には、血がでるまでかきむしってしまい、夜も眠れなくなってしまう人もいるそうです。
がまんできず病院へ行って診断をうけたところ、異汗性湿疹と診断されました。病名がわかり治療をはじめて2ヶ月で、うそのように改善することができます。
異汗性湿疹とは、汗の中に特殊な物質が含まれていることで起こります。その物質とは、金属です。
金属が取り込まれた経路は、毎日食べている大豆食品です。味噌汁、豆腐、ひじき、納豆、醤油など、日本食には大豆製品が多く使われています。
大豆製品は健康食として、とても体に良いのですが、微量に金属コバルトが含まれているそうです。このコバルトが体内に入り、汗として排出され皮膚とのあいだに金属アレルギーを起こしていたのです。
●金属アレルギーを起こしやすい食べ物
クロム・・たばこ、枝豆、チョコレート
ニッケル・・あさり ココア、納豆
コバルト・・玄米 アーモンド、くるみ
1週間、水虫などの薬を塗ってかゆみが収まらないときは、皮膚科に行ってパッチテストを行い、原因物質を特定します。(費用は保険適用で5000円程度)
パッチテストの結果、2週間から1ヶ月、反応した金属を含む食材を制限して良くなるのかを調べ、さらに2週間から1ヶ月、反応した金属を含む食材を接種して悪くなるのかを調べ、原因物質を特定します。
手のひらや足の裏にかゆみがでるのは、手足の発汗が多いためです。金属アレルギーの人は、食べ物に注意する必要がありますが、健康な人には、特に問題がありません。
特性された金属を含む食材を避けることで、かゆみは劇的に収まります。
連鎖型果物アレルギー(口腔アレルギー症候群)
連鎖型果物アレルギーは、正式には、口腔アレルギー症候群といいます。
ある日突然、果物を食べると口がかゆくなり、それが日がたつにつれ次々といろいろな果物に対しアレルギー症状がでるようになります。
番組では、びわ→リンゴ→なし→もも→さくらんぼ→もやしと拡がり、呼吸困難を起こした女性の例を紹介しました。
原因となっていたのは、花粉症でした。実は、花粉の分子構造と果物の分子構造が似ているため、アレルギー反応を起こしてしまっていたのです。
●花粉と似た果物(口腔アレルギーを起こしやすい)
春 ハンノキ シラカバ ・・リンゴ、モモ、イチゴ、ナシ、キウイ、さくらんぼ、くるみ、もやしなど
夏 カモガヤ・・スイカ、じゃがいも、オレンジ、トマトなど
秋 ブタクサ・・メロン、ズッキーニ、きゅうり
スギ、ヒノキの花粉症の人は、口腔アレルギーがほとんどでないそうです。
花粉症の症状が悪化すると、連鎖型果物アレルギーが起こりやすくなり、呼吸困難やアナフィラキシーショックを起こしたりしますので、自分の花粉症の原因を知って治療しておくことが必要です。
調べるには、アレルギーテスト(血液検査、プリックテスト)を行います。費用は3000円程度でできます。
重度のアレルギー症状がでる人は、抗アレルギー薬を携帯しておくと安心です。果物のアレルギー物質は、熱に弱いので加熱したジャムや缶詰、ジュースは危険が少ないそうです。
果物は、とってもおいしいですよね。果物アレルギーで食べられなくならないよう、花粉症の原因を調べしっかり治療しておきましょう!。