今や、糖尿病は国民病となりつつありますね。予備軍を入れると4人に1人は糖尿病だそうです。糖尿病は、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが上がるのはもちろん、怖いと言われるのは合併症です。

末端の神経障害で足を切断する人、網膜に障害が起こり失明する人、腎機能が低下し、腎障害を起こす人。このような合併症に苦しむ糖尿病を少しでも予防し、改善するためにできることがあります。

「主治医が見つかる診療所」では、積極的に食べると良い青黄緑の3色食材、どうやったら糖尿病を予防法を紹介してくれました。

境界型糖尿病や隠れ高血糖・隠れ糖尿病など今まであまり耳にしない言葉があります。

境界型糖尿病は、糖尿病と健康の人の境にいる人です。糖尿病を示す数値に至らなくても、動脈硬化を起こしている可能性が高く、軽症糖尿病と同様に管理・改善する必要があると言われています。

隠れ高血糖・糖尿病は、検査をすると数値は正常ですが、血糖値の乱高下が激しく、食事をすると一気に高血糖になるタイプです。この場合も、やはり動脈硬化が進んでいる可能性があり、食事や運動療法が必要になります。

また、隠れ高血糖を発見するには、今までとは違った血液検査があります。

医学がどんどん進歩している今、病気の知識も昔のままだとせっかくの良い情報があるのに対策が遅れて、手遅れになりかねません。そんなことにならないようしっかり勉強したいと思います。

健康診断では見つからない境界型糖尿病

糖尿病には、1型と2型があります。
・1型糖尿病・・膵臓の細胞が壊れ、子供の時から発症。
・2型糖尿病・・患者全体の95%以上、主に生活習慣が原因。

そして今、健康診断では見つからない「境界型糖尿病」の人が増えています。

境界型糖尿病は、空腹時の検査結果では正常なのに、食事後に血糖値が高くなる人で、糖尿病のグレーゾーンの人をいいます。

空腹時は低いため、健康診断結果は正常と判断されしまいます。初期の自覚症状がほとんどなく気がつかないので注意が必要です。

境界型糖尿病の人は、基本的には血糖値が高い状態にあるため、動脈硬化が起こり、正常の人より2倍心筋梗塞のリスクが高まります。診断するには、ブドウ糖負荷試験を行います。

糖尿病予備群を見つけるブドウ糖負荷試験

75gのブドウ糖を溶かした液体を飲み、空腹時、30分、1時間、2時間の4回はかります。

ブドウ糖負荷試験は、人間ドックのオプションとしても行えます。

体重が20歳のときより10kg以上増えている人は内臓脂肪がついていて境界型糖尿病の可能性があるので要注意、すぐに体重を減らことが必要です。

島根県の中ノ島、海上町の島民は、島に透析施設がないため徹底した糖尿病対策をして成果を上げているそうです。

実施しているのは、食事療法と運動指導です。食事療法では、1日のとりたい食品が簡単にわかる食品交換表を利用。さらに運動を取り入れることで、肥満を防いでいます。

食品交換表

炭水化物、果物、タンパク質、乳製品、油類、繊維質を6つに分け、それぞれのグループから好きな食材を選び、決められた量をすべてのグループから摂取します。

また、薬局で簡単に境界型糖尿病がチェックできる新しい検査法があります。

だれでも簡単、薬局でできる糖尿病予備群の簡易検査

この検査方法は、ヘモグロビンA1cを測る検査で、薬局で手軽にできる検査として、今普及させているそうです。

ヘモグロビンA1cは、過去1~2ヶ月の血糖の平均値がわかるため、食事に影響されず、検査することができます。

現在は、都内の30ヶ所の薬局でしか受けられませんが、全国300ヶ所の薬局でできるよう整備をしているそうです。

検査方法
①同意書に名前、連絡先、身長、体重、薬の履歴を記入
②身分証明証や、保険証は必要ありません
③薬剤師の指示により、自分で指先に針をさし採血します
(まったく痛くないそうです)
④吸入器で血を採取して約6分で検査結果がでます。

検査した30%位の人に、糖尿病予備群の結果がでるそうです。予備軍の疑いのある人は、患者紹介票をもらい病院にもっていくと、保険適用で精密検査が受けられます。

糖尿病の進行を止める3つの食材

糖尿病予備軍の進行を止めるには、内臓脂肪を減らす必要があります。そのために有効なのが、内臓脂肪を減らす食材です。

長寿ホルモンであるアディポネクチンは、体内の脂肪を燃焼させ傷ついた血管を修復、心筋梗塞、脳梗塞、予防に有効です。その、アディポネクチンを増やす食材が、青黄緑の3色食材なのです。

青黄緑の3色食材
・青色:青魚 EPAがアディポネクチンを増やす
・黄色:大豆 βコングリシニンがアディポネクチンの合成度を高める
・緑色:野菜、海藻 食物繊維やマグネシウムがアディポネクチンの分泌を促進

そのほか、食事の最初にはご飯でなく、野菜やおかずから食べ始めるゆっくり噛んで食べる、早食いを避けることでも、血糖値の上昇をおさることができます。

女性、内臓脂肪、20歳より10kg以上、甘いもの、運動不足、食べ過ぎ・・・糖尿病になる条件は、けっこう揃っています。糖尿病予備群からの脱皮目指して、頑張りましょう!