いくら、医療が発達し長寿命化が進んでも、加齢でおこる認知症の治療方法がないのでは、社会に多くの問題を生み出す医療になってしまいますよね。
次は、私たちが65歳以上の高齢者となります。なんとしても認知症の治療法を確立して欲しいですね。
認知症の中で60%を占めるアルツハイマー病の患者数は現在、400万人を越えるといわれてます。
実は、CTやMRIなどの検査で、アルツハイマー病と診断されるのは、かなり脳の萎縮が進んだ段階でのこと。
初期、中期段階では脳の検査では、アルツハイマー病は発見できないのです。
アルツハイマー病が発病するまで25年かかると言われてますから、25年間分の初期、中期の予備軍を含めると、患者数はとんでもない数字になってしまいます。
でも、初期、中期の段階でしっかり対応すれば、症状を回復し、発病を予防することができることがわかってきました。
そこで、主治医では、早期発見法を徹底紹介。それは、買い物などのちょっとしたことで、異変の兆候を発見することができるそうです。
また、認知症予防では、竹2本を使って、まちぐるみで認知症改善を実現したという簡単改善法を紹介してくれます。
アルツハイマー病を予防して、アミロイドβタンパクを溶かす方法
65歳以上の人の15%がかかっていると言われるアルツハイマー病。認知症と言われる病気のなかで一番多いと言われています。
この病気は、脳にアミロイドβタンパクが溜まることで起こります。今までは、アルツハイマーは治らないと言われていましたが、近年、アルツハイマーの原因であるアミロイドβタンパクは溶けると言うことが分かりました。
それでは、どうしたら脳にたまったアミロイドβタンパクを溶かすことができるのでしょうか。
番組で紹介された女性66歳は、55歳の時、同じことを何度も言ったり、調味料や洗剤など同じものを大量に買い込むなどの異常な言動にMCI(軽度認知症)と診断されました。
MCIは、正常とアルツハイマーとの境界型で認知症の予備軍です。MCIと診断された女性は、5年後には症状が進み、予備軍ではなく認知症と診断されました。
当時は、情報が少なく、認知症は治らないと言う認識があり、認知症を発症した女性の娘さんは、回復できる方法が分かっていたらやりたかったと言っていました。
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そこで、アルツハイマー病予備軍と診断されながら、見事に進行を食い止め、正常までに回復した男性(82歳)のケースをご紹介します。
男性は、78歳の時に、アルツハイマー病予備軍と診断されました。整理が得意だった男性が、書類の置き場所を頻繁に忘れるようになり、心配した妻が病院に連れて行ったことで、早期発見ができました。
アルツハイマー病の検査
アルツハイマーの診断に、TDAS(ティーダス)と言う検査があります。
TDASは、全部で101問。1問まちがう度に1点が加算されます。
そのときの男性の検査の結果は9点。予備軍だったため、投薬治療は行わず、改善プログラムを実践しました。
男性が受けた改善プログラムとは、「運動」、知的活動である「熟語作り」、お祭りの打ち合わせなどの「コミュニケーション」でした。
男性は、このプログラムを月2回4年間続けた結果、物忘れも改善し、アルツハイマー病を防ぐことができました。現在、男性のTDAS検査の結果は1点。正常に回復したそうです。
****アルツハイマー病改善プログラム****
●知的活動
知的活動では、図形や色を使って計算します。赤や青、黒などの色や○、△、□などの図形の数の計算をするとよいそうです。例えば、「赤+青-黒+3」などを計算し、脳を活性化させます。
●運動療法
運動では、左右に体を動かす反復運動が良いそうです。アルツハイマーは左右を認識する能力が低下するからです。そこで、おススメなのが竹を2本使った反復運動。
竹を2本床に置き、右、真ん中、左とリズミカルに動きます。
アルツハイマー病を予防改善するのに大切なことは、
①反復運動
②図形を使った計算
③他人とのコミュニケーション
脳に溜まったアミロイドβタンパクは早期発見し、運動や計算、コミュニケーションで溶かせるんですね。