秋川リサさんは、私たちの世代ならだれでも知っている女優さんです。1952年生まれですから、秋川さんも62歳になります。雑誌ananや11PMで活躍していたのが、ついこの間のような気がします。本当に年月の過ぎるのは、早いものですね。

リサさんは、2度の離婚のあと、シングルマザーとなり男と女の2人のお子さんを育てました。2001年からは、ビーズアート作家としてテレビにでたり本なども出版し活躍していました。

ビースワーク

リサさんは、母親の千代子さんと暮らしていたのですが、2009年にお母さんが認知症であることに気づいたそうです。それから、リサさんのお母さんの介護が始まります。やがて、お母さんの徘徊が始まり、警察にも何度もお世話になったそうです。

発症から半年で要介護1から3に進んでしまい、徘徊と下の世話で夜はほとんど眠れない日が続いたそうです。いつしか、家の中はお母さんの汚物とアルコールの臭いが立ち込めていたそうです。

リサさんに追い打ちをかけたのが、お母さんが85年からつけていた日記でした。大学ノート7冊にもなるお母さんの日記には、リサさんに対しての罵詈雑言が延々と書き綴られていたそうです。

そこには、「死んじまえ」「娘なんか産まなければよかった」という言葉もあり、心身ともに疲れてしまったリサさんは、介護施設のお世話になることを決意しました。

そんな、リサさんの母親介護の日々を「駆け込みドクター」で紹介してくれました。

秋川さんは、家族だからこそ大変なこともあったと言います。始めの症状は、自分の通帳を娘であるリサさんに盗まれたと騒いだことから始まります。認知症は、身内で一番世話になっている人を加害者にする傾向にあります。

その後、秋川さんの母は、足腰が丈夫だったことから、徘徊が始まります。徘徊する認知症患者にとって、玄関にカギをかけたり、閉じ込めたりすることは、かえってストレスとなり、徘徊の気持ちを強くしてしまうそうです。

徘徊対策グッズとして、徘徊感知シューズがあります。これは、靴の底にGSP通信機が埋め込まれており、徘徊してもどこにいるのかが分かります。

スマホアプリと連動し、位置情報を確認できます。

秋川リサさん母の認知症介護

現在、認知症患者は、予備軍を含めると800万人いると言われています。認知症は、早期発見・早期治療が大切です。そこで、駆け込みドクターでは、認知症の初期症状や最新検査法、認知症に効果のあるカレーの作り方を教えてくれました。

アルツハイマーの人は回転が苦手になります。アルツハイマーの初期症状として、ドアノブを開けられない、瓶のフタが開けられないなど、視空間認知の低下が起こります。

これにより、高速道路の逆走やコンビニの駐車場で店舗に突っ込んでしまうなどの事故につながることがあります。

認知症は、脳の機能が失われ、社会生活に支障がでる症状の総称で、脳神経細胞が委縮して起こる病気です。

認知症には、中核症状と周辺症状に分けられます。

●中核症状の主な症状

・直近のことが覚えられない
・料理の手順がわからなくなる
・「いつ・どこ」がわからなくなる
・ボタンが留められない
・判断力の低下 など

●周辺症状(BPSD)の主な症状

・暴言・暴力
・妄想
・不潔行為
・介護への抵抗
・異食
・多弁
・不眠
・不安
・徘徊 など

●認知症の早期発見検査

認知症は、脳に「タウ」と呼ばれる物質と、「アミロイドベータ」と言う物質がたまることで起こります。

そこで、「タウ」と「アミロイドベータ」の蓄積量をはかる検査で早期発見が可能です。
・脳に蓄積した「タウ」の量をはかるMRI検査
・1滴の血液から10分間でアミロイドベータの量を計り、アルツハイマーの前兆をチェックします。

●食事で認知症を予防

認知症予防効果のある食品は、カレーのスパイスの1つである「ターメリック」です。

そこで、「噛む噛むターメリックカレー」の作り方をご紹介します。

材料:レンコン80g、鶏もも肉200g、トマトソース150g、生クリーム50ml、アーモンド適量、カレー粉

①レンコンは噛みごたえを出す為に厚めの輪切りにします
(レンコンには、脳の老化を防ぐポリフェノールが豊富)

②鶏もも肉を一口大に切ります
(鶏もも肉には、脳の栄養素になるアミノ酸が豊富)

③ビニール袋に鶏もも肉とレンコンをいれ、ターメリック入りのカレー粉(大さじ1)をまぶします

④レンコンと鶏もも肉をフライパンで焼き、生クリーム50ml、トマトソース150g、水50mlを加え、10分間煮込みます。
(トマトソースには、脳の老化を防ぐリコピンが豊富)

⑤米1合に対し小さじ1/2のターメリックとアーモンドを入れてご飯を炊きます。
(アーモンドには、老化防止効果のあるビタミンEが豊富)

趣味では、麻雀、社交ダンス、テニス、将棋など人と関わる趣味が認知予防力をアップします。また、負けたらジャンケンも効果的だと言います。これは、わざと負けるようにジャンケンをします。

認知症は、最新の検査で早期発見・早期治療が可能になってきました。食事や趣味、身体を使って予防することも可能です。誰でも発症する可能性がある認知症。できるだけ予防したいですね。