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認知症は、私たち世代の最もかかりたくない病気ですよね。認知症は、脳の障害によっておこりますが、いろいろな種類があります。

認知症全体の割合で見ると、アルツハイマー型が50%、脳血管性が20%、レビー小体型が20%、その他、脳外傷や脳腫瘍などによるものが10%と言われています。

脳血管性認知症は、脳の血管異常で起こります。

脳卒中や一過性脳虚血発作のあと、脳の血管が詰まったり流れが悪くなったりして脳の神経細胞が死んでしまうことにより発症します。

脳の血流状態により、正常だったり認知症状がでたりして、段階的に悪くなっていきます。隠れ脳梗塞と呼ばれる小さな脳梗塞を何度も繰り返し、症状が悪化して行く場合もあります。

実は、脳血管性認知症は、かなりの確率で予防することができるそうです。その秘訣は、「血流アップ」だそうです。

主治医が見つかる診療所では、血流アップにより脳血管性認知症の予防する方法や、予兆を見つける簡単検査などを教えてくれました。

脳血管認知症の予防 主治医が見つかる診療所の内容

11年前、54歳で脳血管認知症になってしまった65歳の男性の場合は、以下のような初期症状がありました。

運動障害
脳血管認知症の場合には、アルツハイマーのように強い物忘れはありませんが運動障害がでるのが特徴的です。

運動障害は、歩行ができない、しゃべる事ができない、飲み込むことができない、などの症状となって現れます。

男性の場合には、脳梗塞を発症していました。治療を受けて脳梗塞は回復しましたが、物忘れや気力がなくなり病院で「うつ病」と診断され治療を受けていたそうです。

しかし、それは、うつ病ではなく脳血管認知症だったのです。

脳血管認知症は、脳梗塞を起こした後に脳の血流が悪化し、脳細胞の一部が死滅して発症することが多いといいます。

このケースでは、脂質異常症から動脈硬化、さらに脳梗塞を起こし、脳血管性認知症へと発展してしまいました。

脳血管認知症の前触れ
・48歳のときに高脂血症を指摘された
・営業のため食生活や飲酒の改善ができなかった
・認知症発症の5年前、缶コーヒーのフタが開けられなかった
・カンタンな言葉がでてこなくなった
・そして脳梗塞を発症

脳梗塞の治療後は・・・
・ちょっと前のことがわからなくなった
・車をこすることが多くなった
・自宅にこもることが多くなった

うつ病と診断され治療を受けたが治らず、総合病院へ連れていったところ脳血管認知症と診断されました。

脳血管認知症になってからの症状
・1時間前の食事は覚えていない
・会話はほぼ単語だけしか会話できない
・自分から話したり動いたりはできない
・歩行が非常に困難になる
・時間によって症状が変化する

巧緻運動障害(こうちうんどうしょうがい)
細かい動作ができなくなり、ボタンが止められない、箸が上手にもてもてなくなります。

もの忘れ
逆行性健忘といい、最近の事は忘れるけど昔の事は覚えていることは多いそうです。うつ病、脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症、忘れ方にそれぞれに特徴があります。

●うつ病の場合
・物忘れを指摘されると思い出す
・忘れたことで自分を責める

●脳血管認知症の場合
・物忘れを指摘されても思いだせない
・忘れたことで他人を責める
・記憶がまだらに抜け落ちる
・症状が日や時間によって違う

●アルツハイマー型認知症
・全体的に記憶力が低下する
・症状はあまり変わらない

カンタンに脳の血流をアップする方法

①利き手と逆の手を使う
ボールを利き手と逆の手で投げる、料理を左手で行う、家の鍵を左手で開けるなどすることで脳の血流がアップします。

②塗り絵をする
塗り絵は血流をアップさせます。難易度をあげて、左手で塗るとさらに効果がアップします。

③楽器の演奏
カラオケのタンバリンだけでも効果があります。

④一日一回、家族でクイズを出しあう

これらの動作をすると、脳に負荷がかかり、その結果血流がアップし新たな脳の細胞ネットワークをつくることができます。

塗り絵は、「大人の塗り絵」として、今世界中でブームになっているようです。完成すると作品になる高度なものも沢山ありますので、昔を思い出し試してみてはいかがでしょうか。