日本は、温泉天国。その数は全国に3000カ所以上あると言われ、温泉の成分によって様々な効能が謳われています。
高血圧に効果があるのは、硫黄成分が日本1の群馬県にある万座温泉です。なぜ、硫黄泉が高血圧に効果があるのかと言うと硫黄泉に溶けている硫化水素というものが、血管を拡張する作用があるからです。
硫化水素による血管拡張効果とは・・・硫化水素が皮膚の表面から体内へ取り込まれ、血管内の内部まで浸透していきます。
血管は、硫化水素が混入することで、血中の酸素濃度が低下したと勘違いし、酸素を多くしようと血管を拡張させるので、血圧が下がると言うことです。
硫黄泉は、温泉に入らないときも、血管の動脈硬化を防ぐ働きがあります。硫化水素で血管の拡張が繰り返されると、血管のストレッチ効果で固くなった血管がしなやかになると言うものです。
これなら、食事療法や運動療法が苦手な人にも向いていますね。
この温泉の効能を、家庭のお風呂でも体験できる方法があります。
それは、炭酸泉です。市販の炭酸入浴剤があれば簡単にできます。炭酸は、硫化水素と同じ働きをするので、血管が拡張します。二酸化炭素で血管が拡張すると、血圧を下げるのはもちろん体温を上げる働きもあります。
炭酸入浴剤を効果的に使う方法
お湯の温度は、39度にする。炭酸は、温度が高いと気が抜けやすくなるので、あまり高いお湯はおススメしません。
しかし、炭酸は、温かいと感じる神経を刺激するので、体感温度が1~2度上がるので、39度の温度でも、適温のお風呂に入っているのと同じように感じると言うことです。
炭酸泉は、「長めでぬる湯」が鉄則ですので、39度の場合なら、20分から30分程入るのが、効果的と言われています。
また、市販の炭酸入浴剤は、かき混ぜないことが大切です。かき混ぜると炭酸は気体ですので、抜けやすくなってしまうそうです。
溶け切った後は、2時間くらいは炭酸の濃度は変わらないので、家族が続けてお風呂に入るとよいですね。
硫黄泉は、酸性度が高く、肌の弱い人は皮膚炎を起こす可能性がありますので、注意が必要です。肌の弱い人は、家庭での炭酸泉が良いですね。