ノーベル賞を獲った山中教授のIPS細胞ですが、この名前を頻繁に耳にするようになりました。

今度は、毛髪に関する研究で、人間のiPS細胞を利用し、毛を造ったり支えたりする「毛包」を部分的に再生する実験に慶応大医学部の大山学専任講師(皮膚科学)らの研究チームが成功したと発表しました。

薄毛の問題では、かなり前から毛を増やす色々な方法や医薬品が出回っています。現在のところ「ミノキシジル」という成分が有効とされ、ミノキシジルを5%含有する「リアップ」は有名ですね。

しかし、あくまで壮年性脱毛症における発毛・育毛・脱毛の進行を遅らせるもので、根本的解決法ではありませんでした。

また、1本の毛に数本の毛を足して薄毛を隠す増毛法もありますが、時間がかかる上、料金も安くはありません。

それでも、これ!と言った画期的な増毛法がない限り、自分に1番合う増毛法を探し求めて、かなりのお金を投資した方も多いのではないでしょうか。

P.R.

IPS細胞の発表があってから、いつかは毛髪の世界にも・・・と思っていましたが、いよいよですね。

毛を造ったり支えたりする「毛包」は、毛穴より下にある組織で、主にケラチノサイトという皮膚細胞でできた筒状のものです。

この筒状の底の部分に発毛の命令を出す、毛乳頭細胞があります。この毛乳頭が発毛のカギを握っています。

研究では、人間のIPS細胞をケラチノサイトになる手前まで成長させ、毛乳頭細胞と同じ働きをするマウスの幼若線維芽細胞と混ぜてマウスの皮膚の下に移植しました。

結果、2~3週間後に毛包と似たような構造や、毛ができた言うことです。

まだ、マウスの実験段階ですが、これは明るいニュースですね。IPS細胞さえあれば、なんでも再生できる時代がそこまで来ている感じです。