就職難で落ち込んでいるイケメン、どうしても体調が戻らない、そんな患者さんの病名を探ります。
ドクターGは 名古屋大学 鈴木富雄先生
患者の症状
「ずっと熱が下がらない」
・就職活動中、22歳の大学4年生。
・プールのアルバイトをしている。
・体力には自信があったが、風邪をこじらせたのか、3週間も高熱が下がらない。
・目の前がかすむようになった。
・就活は、断りのお祈りメールばかりが届く。
・近くの病院へ言ったら夏風邪と言われた。
・風邪薬でいったん熱は下がるものの、再び39度の熱が出る。
・なぜか手首や足首も痛くなってきた。
・手首が痛くなったのは、ひと月前でプールで転んだからか・・。
・会社面接の当日、はじめは快調だったが、途中から急に腹痛でトイレに駆け込む。便は下痢だった。
・首に腫れはない、膝も大丈夫、腹部の触診の結果、おへその右に痛み、足首は右だけが痛み。
さて、このイケメン男性の体に発症した思いがけない病気とは?
第一回カンファレンス
・研修医A サルコイドーシス
体の様々な器官に肉芽腫ができる原因不明の免疫の病気。発熱、目のかすみ、関節炎、咳等の症状。男性は20代の発症が多い。
研修医B 菊池病
組織球性壊死性リンパ節炎。主に首のリンパ節が腫れ。発熱する。若い女性に多い
・研修医C 感染性心内膜炎
心内臓や心臓弁の内側に細菌が感染してしまう病気。細菌が弁を破壊したり、血流にのって全身の臓器に障害を起こす。
第二回カンファレンス
・研修医A ベーチェット病
・研修医B ベーチェット病
・研修医C ベーチェット病
ベーチェット病は、地中海からシルクロードに沿って日本まで多発する原因不明の病気。
ベーチェット病は、目・口・皮膚・陰部の炎症、さらに関節炎や消化器の症状を起こすこともある。
男女とも20~40歳に多い。
また、腸に潰瘍を起こす腸管型ベーチェット病もあり、腹痛、下痢、下血の症状を起こします。
でも、ベーチェット病の特徴とて口腔内アフタ(口内炎)ができるが患者にはできてませんでした。
病名はクローン病
口から消化器までのどこにでも炎症が起こる慢性疾患。
合併症として、ぶどう腸炎、肛門周囲膿瘍、痔瘻、付着部炎などが見られることがあります。
クローン病は、10代~20代の若い男性に多く、日本の患者数は3万人以上だそうです。
治療法は、投薬と食事療法で痛みを和らげ症状を軽減することができます。