今や日本人の2人に1人は、ガンになるそうです。ちょっと前までは、不治の病だったガンも、今は早期発見、早期治療すれば高い確率で治すことのできる病気となりました。

ガンの治療法は、外科手術、抗がん剤、放射線療法で行われていましたが、今、最も新しい治療法として注目されているのが「ガンワクチン治療」です。

注射でたんぱく質の一種であるペプチドを打つと、患者さんの身体の中にあるガンを殺すキラーT細胞の動きが活発になり、ガンをやっつけてくれるという夢のワクチンです。

治療法は、月に数回通院して注射を受けるだけ。患者さんの免疫力を高めるだけなので副作用も少なく、日常生活をしながら治療を受けることができます。

現在、世界中の医療機関がガンワクチンの開発競争をしています。

国内では、すい臓ガンが臨床試験の段階ですが、今後、次々と新たなガンワクチンによる治療が始まるそうです。

●現在臨床研究中の国内のガンワクチン
・すい臓ガン(治験3)
・肺ガン(治験2・3)
・悪性脳腫瘍(治験3)
・前立腺(治験2)
・胆道(治験2)
・ぼうこう(治験2)
・食道(治験1・2)
・骨髄異形成症候群(治験1)
・大腸(臨床研究)
・肝臓(臨床研究)
※臨床研究→治験1→治験2→治験3→申請→承認
治験3から実用化までは、1年程度だそうです。

現在、ワクチンの臨床研究を行っている病院

・すい臓
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 中村祐輔研究室

・小細胞肺がん
久留米大学病院 がんワクチン外来

費用

久留米大学病院 がんワクチン外来の場合1回投与ごとに10万円弱

・1クール目 6回投与で約58万円(初回の血液検査代込み)
・2クール目 6回投与で約50万円
※あくまでも大学の臨床研究に参加するという形だそうです。

ガンワクチン治療は、国内では臨床研究の段階なので、担当の医者に相談しながら、進めることが大切だといいます。