十代目 坂東三津五郎さん(57)が、すい臓がんの手術を受けました。
「すい臓の真ん中に腫瘍ができていて、腫瘍は残念ながら悪性腫瘍でした」。三津五郎さんは10月2日退院し、会見を行いました。
昨年亡くなった、中村勘三郎さんと、三津五郎さんは同じ歳。歌舞伎界という特別な環境で生まれた2人は、小さい頃から大親友でした。
がんは、検診で見つかったのですが、自覚症状は、まったくなかったそうです。
亡くなった勘三郎さんと立ち上げた8月納涼歌舞伎は、体の異常を知りながら勤め上げたそうです。
「がん検診は、毎年受けていて今年は10月に受ける予定だったのですが、10月の予定が立てこんでおり、勘三郎さんや團十郎さんのこともあったので早めに受けたら、すい臓癌ということでした。」
三津五郎さんにとって最初の肉親の別れが、小学校5年の時になくなった祖母で「すい臓がん」だったそうです。
「腫瘍は、残念ながら悪性腫瘍であり、自分でも覚悟を決めました。9月3日に手術し、手術は4時間位かかったようです。」
「すい臓の真ん中に腫瘍ができていて、すい臓の真ん中としっぽの方と脾臓を取ったそうです。傷は、おへそから上に12cmくらい切りました。」
「先輩たちから預かった芸の荷物を、次の世代に早く渡していかなくては・・それが自分に与えられた、今一番の責務だと考えています。」
「今は体力つくりに励み、来年の復帰を目指しています。」
2012年12月に中村勘三郎さん、2013年1月には市川團十郎さんが亡くなり歌舞伎界の重みを、支えてきた三津五郎さん。
すい臓がんは、難しいがんと言われていますが、三津五郎さんの気迫と役者魂で克服し、舞台で元気な姿を見せて欲しいですね。
坂東三津五郎さん、2015年2月21日に永眠されました。ご冥福をお祈り申し上げます。