動脈硬化が進むと、体に色々なトラブルを引き起こします。といわれても自分がどの程度、動脈硬化が進んでいるのかまったくわかりませんよね。
でも、動脈硬化になるかどうかを前段階で検査できる方法や現在の進行状態をチェックできる最新の検査法があります。
動脈硬化を調べる最新検査
血圧検査
家庭で手軽にできるのは、血圧測定です。動脈硬化が起こると、血管が固くなるため最低血圧が上昇します。そうすると、脈圧を確保するため最高血圧も高くなります。最高血圧が140、最低血圧が90以上の人は要注意です。
血液検査
血中の脂質を検査することで、動脈硬化がなりやすい状態かどうかを調べることができます。
・中性脂肪 150mg/dl以上、
・LDLコレステロール 140mg/dl以上、
・HDLコレステロール 40mg/dl以下
の人は要注意です。
血圧脈波検査(PWV検査)
病院では、血圧脈波検査により、血管年齢を知ることができます。仰向けになった状態で、両腕、両足首に脈をはかる装具と胸に心音を測定するマイクをつけ心臓と両手、両足に脈が届く時間差から血管の硬さを測る検査です。
動脈硬化が進んでいると血管が収縮しないため、血液の流れは早くなり、手と足の時間差は少なくなります。検査結果は、血管年齢で表示されます。
キャビィ検査(CAVI検査)
血圧脈波検査は、高血圧の人は早い時間で到達する傾向にありますが、キャビィ検査では、その補正ができための検査方法で、血圧に左右されずにより正確に測定できます。
上腕・下肢血圧比検査(ABI検査)
血圧脈波検査時に上腕と下肢の血圧比(ABI)を測ります。大きな差があれが、下肢の血管が詰まっている可能性がありますので、注意が必要です。
頚動脈エコー検査
頚動脈エコー検査は、首の太い血管に超音波をあて血管の壁面の様子を画像にして判断する方法です。血管の厚さ、血管の内径、脳梗塞の原因となるプラークの状態などが詳しく検査できます。1ミリの厚さのあるプラークは、脳梗塞を起こす可能性があるので要注意です。
FMD検査(血流依存性血管拡張反応)
NHKチョイス@病気になったとき の12月13日放送では、動脈硬化を事前に知る検査としてFMD検査を紹介していました。FMD検査とは、カフで腕を締め付けた後、血流を増大させた後、血管拡張物質の一酸化窒素(NO)が血管からどれだけ放出されたかで、血管内皮機能の状態を知ることができます。
血管内皮機能が落ちてくると動脈硬化が進むと言われており、動脈硬化事前に知り予防できる検査として注目されています。FMD検査は保険適用です。
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どの検査も、横になっているだけの簡単な検査ですから一度自分の今の血管の状態をしっかり確認しておきたいですね。動脈硬化は、塩分をひかえ、肥満を予防し、運動することで体質を改善し予防することができます。
毎年8月10日はハートの日で、全国で血管年齢を無料で測るイベントのあるそうです。動脈硬化は色々な病気の元になりますので、日常生活をしっかり管理してくださいね。