健康であるためには、身体の隅々まで血液をしっかり送り届け、全身の細胞をいつも活性化させていることが大切ですよね。
それができないと、私たちの細胞は数分もしないうちに死んでしまいます。脳や心臓の血管の場合には、それこそ取り返しのつかないことになってしまいます。
動脈硬化は、コレステロールや中性脂肪が血管の内面にプラークをつくることによって起こります。加齢や食生活、酒、喫煙、ストレスなど生活習慣によるものが原因となります。
プラークができると、血管内部がどんどん狭くなっていき、完全に詰まってしまうこともあります。詰まらなくても、内部のプラークが剥がれ血液にのって流れ、脳などの細い血管を詰まらせると脳梗塞や心筋梗塞を起こしてしまうことになります。
動脈硬化は、古く固くなったホースの内部にドロなどの汚れがビッシリ詰まった状態と考えるとわかりやすいといいます。実際、血管が固くなると弾力を失ったゴムホースのようにカチカチになるそうですよ。
そんことを聞くと、最近特に浮き出てきた手の甲の血管を、指で押しながら大丈夫かな・・・なって心配になってしまいますよね。でも、大丈夫。動脈硬化は、食生活や生活を改善することで、若返らせることができるそうです。
NHK チョイスでは、動脈硬化を防ぐための簡単3ケ条、血管を守る薬についての情報を教えてくれました。
動脈硬化を防ぐための3ケ条、血管を守る薬とは・・
全身の血管の長さをつなぎ合わせると、なんと10万キロ、地球2周半の長さもあるそうです。その血管に問題があると、体に様々なトラブルを引き起こします。
血管の状態は、血管が柔らかいか固いかで判断することができます。血管が固くなり、詰まってしまうと心筋梗塞や脳梗塞を起こし、破れると大動脈瘤・脳卒中となり命の危機に襲われます。
動脈硬化は血液検査では判断できず自覚症状もなく進行するので「サイレント・キラー」と呼ばれています。動脈硬化の原因は運動不足、肥満、喫煙などの生活習慣です。その結果、高血圧、高血糖、脂質異常になってしまいます。
高血圧は、血管を繰り返し傷つけ固くしてしまいます。
高血糖は、糖が血管を傷つけます。
脂質異常は、コレステロールが血管の中に入り込み溜まってしまいます。
●コレステロールを減らす薬
コレステロールは細胞の材料になる大切なもの。しかし、コレステロールが高いと動脈硬化となってしまいます。すでに動脈硬化が進んでしまっている人には、コレステロールを減らす薬を飲むことで現状を維持することができます。
その薬とはスタチン。脂質異常に効果があり、脳卒中、心筋梗塞のリスクを2~3割下げることができます。
●血管年齢を測る検査
血管の年齢はPWV(脈波伝播速度検査)で測ることができます。
血管が固い血管は手足への血流が早く届き、柔らかく若い血管の人はゆっくり届くため、その時間を計測することで血管年齢が測定できます。
●血管を守る3カ条
長野県の大岡地区では、地区全体で血管のアンチエイジングを実践しています。普通は年齢と共に血圧が上がっていくのですが、大岡地区の人は、5年たっても横ばい状態だと、今注目を集めています。その秘訣は、大岡診療所の内場廉先生が進めている血管を守る3カ条にあります。
①毎日体重を測る
②毎日血圧を測る
③野菜を先にたくさん食べる
体重、血圧は、毎朝測りその記録を毎日記録します。それをチェックすることで、食べることや生活に対して注意を払うようになります。また、食べ過ぎは問題がありますが、野菜だけは食べ過ぎるということはありません。野菜に含まれているカリウムは、血液中の塩分を排出する機能があるため、自然の降圧剤になるそうです。
野菜は、生でも煮ても焼いても何でもいいそうです。目安としては、両手に1杯程度(350g)食べる時間として10分くらいの量になります。
親が野菜を食べると、子供にもその食生活が定着して家族全体が健康になります。そうすれば、将来、日本の病気は全体的に減ってくるといいます。まさしく、その通りですね。