良くなったり痛くなったりを繰り返す腰痛。腰痛に悩む人は、今日本で2800万人いるそうです。しかもその8割が原因不明と言われています。
お医者さんに原因不明と言われてしまうと、気持ちが暗くなってしまいますよね。痛くなって整形外科に行っても、毎回、レントゲンとシップと痛み止めを処方されるだけ。
先生の言うとおりシップを貼って痛み止めを飲んで、あっ痛みが消えた・・と思っても、また、いつの間にか痛みが再発してしまうのが腰痛です。病院へ行ってもしょうがない・・とマッサージにでかけ、腰痛をなんとかごまかして生活している人も多いのではないでしょうか。
でも、腰痛だと思っていたら、ガンだったなんて怖い話もありますし、一度その原因をしっかり確かめておきたいですよね。
家庭で簡単に腰痛の原因を調べる方法を、H27年1月6日放送の「みんなの家庭の医学」で、腰痛の名医 慶応義塾大学整形外科 松本守雄先生が教えてくれました。
その方法は、3つのトリガーポイントを指で押すだけ。今年こそは、自分の腰痛の原因をしっかり確認して腰痛とオサラバしたいですね。
腰痛のトリガーポイントとは・・
65歳の女性の場合、腰、首の痛みに悩まされていました。近くの整形外科で診てもらったところレントゲン撮影し、変形性腰椎症と診断されました。
変形性腰椎症は、加齢で腰の骨が変形し神経などを圧迫し痛みを引き起こす病気です。神経ブロック注射と痛み止めで治療しました。でもしばらくすると、また痛みが再発しました。
今度は総合病院で診断してもらいました。レントゲン、MRIを撮影され骨のかすかなゆがみを指摘されましたが問題なし。ガンなどによる痛みの可能性もあるということで、消化器内科で精密検査をすすめられました。
結果は異常なしで感染症もなく、やはり「変形性腰椎症」と診断され、座薬をもらいました。しかし、治るどころかほぼ寝たきり状態になってしまいます。
最後にたどりついたのが、慶応義塾大学整形外科 松本守雄先生です。先生は腰痛の原因を、4つのポイントで診ています。
腰痛の原因
①骨の老化現象・筋肉痛
②背骨のがん・感染症
③内臓の疾患
④その他の疾患
今回松本先生は、患者の身体を触診した結果、①背中を押しても痛みがない②手のひらが荒れている③骨盤を押すと痛いことからSAPHO症候群との診断を下しました。
SAPHO症候群とは、全身の骨や関節に炎症がおき、主に胸や首、腰に痛みが生じる自己免疫疾患です。自分の免疫機能が暴走し、自らの細胞を攻撃し炎症を起こし強烈な痛みが1日中続きます。
この病気は、年間の発症数も少なく極めて稀な病気です。患者は、免疫異常を抑える薬を処方され腰痛が改善しました。
腰痛の原因と対処法がわかる簡単チェック法 3つのトリガーポイント
特定の場所を押し痛みを確認することで、腰痛の原因の目安と対処法がわかります。皮膚が1~2cmへこむくらいの力で押し、ズキンとした痛みがあればトリガーポイントです。
■トリガーポイント1
ベルトをする位置からこぶし2つ分上にいき、左右にこぶし1つ分外側
腰痛の原因・・運動のしすぎ、同じ姿勢を保っているため
対処法・・ストレッチやマッサージで筋肉を柔らかくする、お風呂で温める
■トリガーポイント2
骨盤に人差し指をかけた時、親指があたる部分
腰痛の原因・・椎間板周辺に炎症が起きている
対処法・・腹筋、背筋を鍛えて椎間板に負担をかけない身体をつくる
■トリガーポイント3
おしりのえくぼあたり
腰痛の原因・・椎間板ヘルニアまたは脊椎管狭窄症で神経を圧迫している
対処法・・ブロック注射・手術など医師の指示に従ってください。
横になってトリガーポイントを家族の方に押してもらって確認してみてください。