中高年になると心配なのが、歯周病。50過ぎると8割の人が歯周病にかかっていると言われています。歯周病という言葉に、あまりに慣れっこになっていて、歳だからしょうがないと放置している人が多いですよね。

歯周病が進むと歯が根こそぎ全部とれてしまいます。最新の研究では、血液にのって全身に歯周病菌がまわり、心臓をはじめさまざまな病気を引き起こすことがわかってきました。

なによりも、歯がなくなってしまうと、食事もおいしくなくなり、いつも合わない入れ歯に生涯悩まされることになります。

日本には歯医者の数は、コンビニより多いというくらいありますが、それでいながら口腔の健康状態は世界の後進国だそうです。

日本での、12歳時に永久歯に虫歯のない率は30%。75歳の残存歯数は、全国平均で8本だそうです。ところが、独自の予防歯科をシステム化し、12歳の虫歯のない率90%、75歳の残存歯数18本と歯科の先進国ウェーデンと肩を並べる結果を残している地域があります。

それは、山形県酒田市です。歯の健康は全国平均を下回る地域だったのですが、80年に酒田に来てから35年で全国トップの歯の健康地域に引き上げたのが、日吉歯科医院 熊谷崇先生です。

NHKプロフェッショナルでは、そんな熊谷先生の独自の予防歯科のシステムを紹介しました。

徹底した予防歯科で虫歯をゼロに

熊谷先生は、口の健康を守るため徹底した予防歯科を実施します。そのシステムの特徴は、長期的、定期的な継続したメンテナンスです。

予防歯科は、MTM(メディカルトリートメントモデル)として体系化され、患者さんに合わせて、予防プログラムを組みたて、歯科医、患者さん、歯科衛生士の3者により、徹底した管理のもと実施されます。

特に、歯科衛生士の役割は重要で、患者さんごとに担当が決められブラッシング、フロッシング、歯石の除去、クリーニングまで徹底して指導管理されます。

また、定期的に唾液を採取(サリバテスト)して、唾液の量、質、虫歯菌の数など口の健康状態をチェックしていきます。

この予防法の実施にあたり、日吉歯科では、患者さんの権利、患者さんの責任、診療所の責任とお願いを明確にしネットで宣言しています。そして、今までの治療した2万を越える診療データは、日々分析し世界中に公開されています。

そんな熊谷崇先生ですが、歯科の革命児を言われる所以があります。それは、日本人の虫歯の原因を、学校での虫歯の検査と、その後の治療法にあると指摘したからです。

学校での歯の検診では、虫歯を発見するため尖った針で歯の表面をコリコリを削ります。このコリコリでまだやわらかい子供の歯の表面が傷つき、その傷から虫歯になってしまうのです。

虫歯になると、治療のため表面を削り詰め物をします。しかし、詰め物と歯の膨張率が違うため熱いもの、冷たいものが繰り返されているうちに隙間ができてしまいます。

治したと思っていた場所に隙間があいているため、そこに虫歯菌がたまり、大きな虫歯となってやがて抜歯せざるを得なってしまうそうです。

熊谷先生は、学校検診で行われる検診システムに異を唱え、小さな虫歯は、唾液の中のカルシウムで治すという治療をはじめました。

そのような姿勢から異端児とされてましたが、その着実な成果に日本のみならず世界からも注目されるようになりました。そして、ようやく日本の歯科検診の指針も変更になったそうです。

熊谷先生の目指すのは「痛くなったら行く歯医者ではなく、痛くならないために行く歯医者」予防歯科で虫歯ゼロを目指す。

熊谷先生のこの考えは、全国の歯医者さんに徐々に広がっているそうです。
*      *
確かに、歯医者は、できるだけ行きたくないから、痛くなって、しかも我慢できなくなってから行くものでしたよね。

そんな私は、先日歯を抜いてインプラントにしましたら30万円、虫歯ができてジルコニアでつくって、被せたら12万円とられました・・・^^;。

歯のメンテナンスは、3ヶ月毎に2000円前後で済みます。健康のためにもお金のためにも、絶対にメンテナンスですね!