2013年8月、卵子の凍結保存に関するガイドラインが、日本生殖医学会から発表されました。
卵子の凍結保存は、不妊治療している夫婦や、がんの放射線治療などに限られていました。
しかし、女性の晩婚化、卵子の寿命、若い卵子は妊娠確率が高い、保存技術の確立などの、時代背景により、ガイドラインを設け管理する必要があると判断したようです。
子宮口から卵巣に針を刺して卵子を吸い取り-196℃の液体窒素で瞬時に冷凍し、妊娠を望む時期に解凍して使います。
ガイドラインの主旨は
・卵子凍結をするのは40歳以上は推奨できない
・凍結した卵子での不妊治療は45歳以上は推奨できない
・保存や治療について女性に十分説明する
・女性が死亡した場合は廃棄する
などを十分に説明した上で健康な独身女性にも認めることを決定しました。
欧米では、すでにガイドラインが設定され、女性の生き方の幅が広がったと歓迎されている一方、より晩婚化が進むのではという懸念があるそうです。
お隣台湾では、費用は約26万円だそうです。日本では、卵子10個で100万円、1000年保存が可能だそうです。
凍結卵子による妊娠は、けっして推奨されるものではなく、自然分娩が一番理想的であり、凍結卵子があれば、絶対に妊娠できる保証はないそうです。
●卵子凍結のリスクとしては
技術面
・凍結、解凍の過程で卵子にダメージ
安全面
・採卵時の母体へのリスク
・高齢出産を助長
論理面
・ライフスタイルをコントロール
・卵子売買の不安
が指摘されています。
しかし、これにより子供が欲しいから結婚するという年齢的なあせりから、開放される意味は大きいのではないでしょうか。
最新の技術では、卵子から精子まで作れることも確認されています。
そうなると、結婚の意味や、究極には男性の意味まで問われることになってしまいます。
はたして、これからの人類は、どんな方向に進化していくのでしょうか・・。