日本人に多く見られる、ウィルス性肝炎。その中でもB型肝炎ウイルス保有者は、150万人程度といるそうです。

B型肝炎は、血液を介してウイルス感染する病気で、母から子にうつる母子感染のほか、性行為や輸血、刺青などでも感染します。

私たちの年代は、小学校の頃、集団予防接種を受けてた世代ですからB型肝炎ウイルス保有者が多くいると言われています。

yobou01_R

集団予防接種による感染者は、全体の30%とも言われているそうですよ。放置しておくと、慢性肝炎から、肝硬変、肝がんへと移行してしまいます。

慢性肝炎の段階で適切な治療を行えば、肝がんへの進行を止めることができるそうです。症状がまったくでない「無症候性キャリア」の可能性もありますので、チェック法と、治療法をしっかり学んでおきたいですね。

肝炎の正しい選択法

肝臓がんの9割がC型肝炎とB型肝炎が原因だそうです。

C型肝炎は、昔の輸血や注射器の使い回しなどで感染していました。現在は、そのようなところは改善されているため、新たにC型肝炎に感染することは、まずありません。

C型肝炎は、爆発的に増えることはありませんから、あとはB型肝炎が なくなれば、この世から肝臓がんがなくなると言われています。

ところがB型肝炎は、現在でも感染する可能性が高いので、国内の感染者数も増加傾向にあります。

B型肝炎ウイルスの感染は、

・1988年までの医療行為
・家族間感染(出産時の産道出血、歯周病の家族からの口移し感染)
・傷どうしの感染(格闘技や喧嘩で出血した場合)

B型肝炎ウィルスは、C型より感染力が10倍だと言われています。

●B型感染の早期発見

血液検査で簡単に分かります。C型肝炎は、一生に1度の検査で良かったのですが、B型肝炎は、5年に1度の検査が必要になります。

●感染しているとわかった場合

肝臓病の人が陥りがちな悪い選択は、身体に良かれと思い鉄分を取りすぎてしまうこと。番組で紹介された男性(69歳)は、25年前C型肝炎と判明しました。インターフェロンの治療を行いましたが、効果がありませんでした。

そこで、男性は身体に良かれと思い 毎日青汁2杯とウコンを取り続けました。そのほか、納豆や枝豆、しじみ汁などで、1日なんと17.7mgの鉄分を摂取していました。青汁2杯で10mg、ウコンは2.5mgもあるそうです。

肝臓病の人は、鉄分は、1日6mgに抑えることが大切です。肝臓に鉄分が多くあるとより肝臓の細胞が壊れやすくなるからです。肝臓に多くの鉄分がたまり、そのままなら肝臓がんになる可能性もあるそうです。

鉄分の摂り過ぎで肝臓に多くの鉄分が溜まった場合、「しゃ血治療」と言う血を抜く治療をします。肝臓から鉄分を抜くことはできないので、 1ヶ月に1回、体から400mlの血液を抜き、血液中に含まれる鉄分を出してしまいます。

※一般の人は、鉄分は積極的に摂って良いそうです。

●B型肝炎を肝硬変に移行させない治療法

・インターフェロン
・核酸アナログ

核酸アナログは、B型感染ウィルスの増殖を抑え、肝炎の治療に効果的です。 核酸アナログの治療費は、助成制度により自己負担で1ヶ月1万円~2万円です。

肝炎は、完治することができず、一生薬を飲み続けることでウイルスの増殖を抑えなくてはいけませんが、2、3年後に出る新薬は、肝炎を完治する可能性があるそうです。朗報ですね。

B型肝炎は、ワクチンで感染を防ぐことができるので家族に肝炎患者さんがいる場合は、ワクチン接種が有効です。ワクチンの効果は、子供で20年、大人で10年~15年と言われています。

知らないで家族に移してしまうのは、とても悲しいことですね。しっかり検査を受けて、B型肝炎に感染してる場合、家族に移さないように、ワクチンを接種してもらいましょう。とのことでした。