昔から、百薬の長といわれるお酒。ほどよいお酒は、健康長寿にもいいとされてきました。でも、その程よいが問題・・ついつい飲みすぎになってしまい、家庭トラブルになったり、やがてはアルコール依存症なんていうことにもなってしまいます。

これまで、お酒で失敗した人、生活破綻した人、健康を壊した人は数えきれません。それほど、人にとってアルコールとは魅力的なものなんですね。^^;最新の研究で、お酒とホルモンの新たな関係がわかってきました。

人は、男女とも男性ホルモンと女性ホルモンの両方をもっていて、性別により酵素の働きで両方のホルモンバランスが保たれています。

酔っぱらい

しかし、お酒を長い間飲み続けているとホルモンバランスが崩れ、男性が女性化したり女性が男性化したりすることがあるそうです。

また、女性ホルモンのエストロゲンには、アルコールの分解酵素を抑制する働きがあります。そのため、女性ホルモンが多くなる排卵日が近づくと、アルコールが分解できず普段よりお酒に酔いやすくなる傾向があります。

40代になり更年期をむかえると女性ホルモンが減り、やがて閉経を迎えます。そうすると、アルコール分解酵素を抑制するエストロゲンがなくなるため、女性はなかなか酔わなくなり、急にお酒が強くなったような感じになり飲み過ぎてしまう傾向にあります。

そのため肝臓にかかる負担が大きくなり、肝臓を壊したりアルコール依存症者になりやすくなってしまいます。また、肝臓に細菌を増殖させ、細菌型肝炎を起こしてしまうこともあるそうです。

男性の場合には、ホルモンのバランスが崩れ女性化する傾向にあります。若いうちから大量のお酒を長期間飲んでいると、男性ホルモンが抑制されてしまい、女性ホルモンが増えていくということがあるそうです。

その結果、勃起不全になったり、なんと女性のようにおっぱいまで大きくなってしまうこともあるとか・・。

年末年始は、ついつい飲み過ぎてしまいます。お酒には、くれぐれもお気をつけてくださいね。

お酒を飲み過ぎる男性は、おっぱいが大きくなる

男性とお酒

アルコール飲み過ぎで、おっぱいが大きくなってしまう男性がいます。しかも、膨らむばかりではなく、乳腺もしっかりできてしまう本格的な乳房です。

54歳の男性は、ストレスからお酒を飲み過ぎているうちに、どんどんおっぱいが大きくなってしまいました。これを「女性化乳房」というそうです。

これを引き起こしているのが女性ホルモンです。おっぱいの大きくなった男性の女性ホルモンを測ってみると、なんと女性なみの量がありました。お酒と飲むとだれもがそうなるのではなく、増える人にはある条件があります。

その条件とは、お酒を飲み過ぎ肝機能が傷めつけられ「肝硬変」になってしまった人です。

男女ともに、体には男性ホルモン、女性ホルモンの双方があります。男性の場合、精巣で作られた男性ホルモンが体に運ばれ酵素により女性ホルモンに変わります。作られた女性ホルモンは、男性の骨を強くしたり、抜け毛を防いだりする働きがあります。

役目を終えた古い女性ホルモンは肝臓に戻り、肝臓で分解されます。しかし、酒を飲み過ぎて肝硬変になった人は、女性ホルモンを分解する機能が働かなくなってしまい、体内にどんどん女性ホルモンが蓄積されていってしまいます。その結果、おっぱいが膨らむ「女性化乳房」が起こってしまうのです。

肝臓は自覚症状がほとんどでないため、血液検査で定期的にチェックすることが必要です。検査項目は、AST、ALT、γ-GTPでチェックします。

お酒を飲み過ぎている人は、胸の膨らみ気をつけてくださいね。

女性とお酒

現在は、男性より女性の方がお酒を飲む人が増えているそうです。お酒を飲むと、腸内にグラム陰性菌がどんどん増えていきます。

グラム陰性菌は男女とも腸内にいる細菌ですが、死んでしまうと肝臓に運ばれ肝臓で解毒されます。女性の場合、女性ホルモンが肝臓に作用するため過剰に反応しまい、その結果アルコール性肝炎になってしまいます。

女性は肝臓がアルコールの影響を受けやすいので、死亡リスクを上げないためにも、1日1合程度にしたほうがいいそうです。

MEOSにご注意

お酒を飲み過ぎて、アルコール分解能力を越えると、肝臓内にあるMEOSという酵素が増え助っ人としてアルコールを分解します。MEOSは、毒や異物を分解する機能があります。

MEOSは、アルコールがあるときは頼もしい助っ人なのですが、アルコールのない場合には色々な問題を起こすようになります。それは、薬などをどんどん分解してしまい、薬を効かなくしてしまうことです。

その結果、糖尿病の薬、血圧の薬、鎮痛剤、睡眠薬、抗生物質などの、病気を治療薬が突然効かなくしてしまうのです。

お酒を飲み過ぎている人は、麻酔が効かないというのは、このためだそうです。MEOSが減れば、薬がふたたび効くようになります。そのためには、2ヶ月間お酒の量を減らすことだそうです。

同じ量を飲むのでも、一気に飲まず、時間をかけてゆっくり飲むことでMEOSの増えるを防ぐことができるそうですよ。