中村勘三郎さんが食道がんの手術をおこなったのが、2012年7月。それから驚異的な回復を見せていたのですが、抗がん剤治療により免疫力が低下し、現在はARDS(急性呼吸促迫症候群)という状態にあるそうです。
ARDS(急性呼吸促迫症候群)とは、なんらかの要因で肺の肺胞の中に肺血管から血液の成分が染み出してしまい、血液の酸素交換を行うことができなくなってしまう病気です。
原因は、外傷や感染、誤嚥、敗血症など色々とあるのですが、中村さんは食道がんの手術のあとの抗がん剤治療による免疫力の低下にあるようです。
肺で酸素交換を行う肺胞に、どんどん水が溜まってしまうと血液の中に酸素を取り込めなくなってしまうため、人工呼吸器をつけなくてはならない状態になります。
発症してから急性期、亜急性期、慢性期とたどっていくので、現在は、慢性期の状態かもしれませんね。
中村さんは、演技も遊びも超一流で酒、タバコも、豪快そのもので知られていました。
これからも、世界のKABUKIをしょってたつ貴重な方です。同じ年代だけに、何とか回復して元気な姿を見せてほしいですね。
【追記】
2012年12月5日 午前2時33分 人気歌舞伎俳優の中村勘三郎(本名・波野哲明)さんが、急性呼吸窮迫症候群(きゅうせいきゅうはくしょうこうぐん)のため東京都文京区の病院で亡くなりました。57歳でした。
6月に食道がんであることを公表し療養中でしたが、最後は自発呼吸ができず、残念な結果になりました。
誰にも愛され、芸の分野でも天才だった中村勘三郎さん。同じ年代だけに残念でなりません。
ご冥福をお祈り申し上げます。