がん治療をすると抗がん剤や放射線治療の影響によりその後の妊娠に大きな影響を与えることがあるそうです。
通常はがん治療が終わり、妊娠すれば胎児への影響はなく問題なく出産できるそうですが、問題は妊娠するかどうかにあるようです。
抗がん剤や放射線の影響により、白血病治療の方は8割、乳がん治療の方は、30歳代で1割、40歳代の3~4割の方に、早期閉経が生じることがあるそうです。
そのため、がん治療後、元気になったにもかかわらず妊娠できなという状況が起こってしまいます。
妊娠できないことへの不安は、女性が治療を受けることに対し、躊躇させてしまう結果にもなりかねません。
このような問題の解決策として、卵巣や卵子、精子を冷凍保存することで治療後に子供をもてる可能性を残す研究がスタートしました。
冷凍保存しておけば、仮に閉経してしまっても、解凍し精子と受精させ、受精卵を子宮に着床させ妊娠、出産することができます。
2012年11月「日本がん・生殖医療研究会」が発足。聖マリアンナ医科大学 産婦人科教授 鈴木直先生が代表となって積極的に活動を始めました。
現在、実施するための指針づくりや、対応できる医療機関の情報などの整備にとり組んでいるそうです。
若い人にとっては、妊娠できるかできないかは、治療を受ける際のとても大きな悩みになってしまいます。
がん治療がどんどん成果をあげている今、若い人の将来の夢を摘むことなく、治療に専念できる体制、いち早く実現してほしいですね。