今、女性を襲う「謎の病気」が話題になっています。

症状は、筋力が弱り骨はスカスカになり、赤ちゃんの場合には立ち上がれなくなったり、О脚になったりします。

中高年がこの病にかかると、足腰が弱り、がんや糖尿病、認知症のリスクが増大してしまうとか・・。

原因は、ある栄養素の不足が不足しているためで、なんと、日本人の女性の2人に一人がその栄養素が欠乏しているのだそうです。

その栄養素の正体は「ビタミンD」です。ビタミンDは、骨や歯の発育に欠かせない、カルシウムやリンの働きを調整するという働きをします。

魚やきのこにいっぱい含まれていて、食事から摂取することができますが、紫外線を浴びることにより、体内でビタミンDを作ることができます。

しかし、シワ、しみの原因が紫外線ということから、紫外線対策がブームになり、その結果ビタミンD不足の人を増やすという結果を招いてしまいました。

ビタミンD欠乏症の症状

ビタミンDが不足すると、乳幼児や小児の場合は、くる病となり肋骨や下肢骨の変形が起こります。成人の場合は、骨軟化症や骨粗鬆症が起こります。

さらに、ビタミンDの不足は、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、末梢動脈疾患、1型糖尿病などの、自己免疫疾患などとの関連も指摘されています。

またビタミンDは、ガンの発生を予防する働きにも関連していると言われています。

●治療法
・食事でカルシウムを補充したり、ビタミンDの投与します。
・ビタミンDの1日所要量は、5歳以下の幼児で400国際単位、成人で100国際単位となっています。
・摂取が困難な場合は、夏場は1日30分間程度、冬場は1日1時間程度の日照を適度に浴びると効果的です。

北欧などの日照時間の短い国などでは、ビタミンD欠乏症はよく起こる病気で、アルプスの少女ハイジのクララも、ビタミンD欠乏症だったということです。

そういえば、北欧の人たちが短い夏場に水着になって日光浴を楽しんでいる映像をよくテレビでみますよね。あれは、ビタミンD欠乏症を予防するための昔からの知恵だったんですね。

ビタミンDを効果的に増やすためには

●紫外線を効率よく摂取するためには、手のひらを太陽に!

手のひらにはメラニン色素が少ないため、太陽によるビタミンDの生成が効果的だそうです。

太陽を浴びる時間は、夏場は15分、冬場は30分以上でいいそうです。手のひらをよく洗って日焼け止めを落としておくことが必要です。

ビタミンDが豊富に含まれている食物を食べる

サケ、マグロ、しらす、そして、きのこにも豊富に含まれています。きのこは、日光にあてるとビタミンDが増えるので、干しエノキが手軽でいいそうです。

作り方は、エノキを小分けして天日で干すだけ。そうするとビタミンDは50倍、うまみも13倍になるそうです。

魚と干しえのきを使った鍋料理は、大変効果があるそうですよ。