ストレスはさまざまな病の元凶になっていることがわかってきました。

そのストレスをどのように減らすことができるか、最新科学を駆使し研究が進んでいます。

ストレスと脳は密接な関係にあり、脳の構造まで変えてしまうそうです・・・。

では、ストレスに対して、私たちはいかに立ち向かえばいいのでしょうか?

瞑想法

欧米では、ストレスを開放するため、会社や学校、刑務所などでも色々プログラムが組まれています。

そのプログラムの一つに、瞑想法があります。

本来、瞑想は日本人には座禅などとても身近な存在なのですが、実際にはほとんどの人は経験したことがありません。

その瞑想法が、ストレス開放のプログラム大変に役立ちに積極的に取り入れられているようです。

私は、以前月1回の無料の座禅会に参加していたことがあるのですが、瞑想をしていると本当に心が落ち着きます。

「チーン」というとても澄んだ鐘の音で始まり、約40分の座禅を組み、チーンという音で目覚めます。

呼吸をゆっくり整えると心拍数も落ちてきて、終わったあとは、本当に安らいだ気分になります。

何にも考えない時間をちょっとでも持つと、本当に脳の疲れがとれます。みなさんも一度試してみてはいかがでしょうか。

NHKスペシャル「キラーストレス第2回目」は、脳とストレスの関係、ストレスを開放する誰でもできる最新のプログラムを紹介してくれました。

NHKスペシャル「キラー・ストレス第1回」放送の「ライフ・イベント・ストレスチェックで日常生活の危険性を確認」はこちらで、「キラーストレスが命を奪う!死を招くストレスから身を守るには」はこちらで紹介しています。

コーピングのやり方

コーピングは、ストレスがあったときに、ストレスを開放する具体的な方法を記述しておき、それを実践評価していくことで、ストレス対策をしていく方法です。

私の場合は、ストレスを感じた時
・音楽を聴く
・アロマを焚く
・コーヒーを飲む
・好きな物を買う
などでストレスを開放します。

このような経験を積み重ねていくことで、ストレスに反応する扁桃体の動きを、前頭葉がコントロールしてくれるようになります。

その結果、ストレスが起きても自分でコントロールすることができるようになります。

①ストレス開放法を紙に書き出しておく

●コーピングの例
・よく眠る
・運動する
・好きな食べものを食べる
・よく笑う
・本を読む など

コーピングは数が多いほど効果的で(質より量)、100個位を紙に書き出しておくと良いそうです。

②ストレスを受けたときに、その中の項目を実践してみる。1つで効果のないときには、つぎの項目、つぎの項目と実践していきます。

③その結果(達成感、喜びと楽しみ)を書いておき、ストレスの観察・対策を意識的・徹底的に繰り返し、気分と行動の関係に気づいていきます。

この経験の積み重ねをすることで、前頭葉がストレスで活動する扁桃体の動きをコントロールできるようになります。

世界中で注目されているストレス対策 瞑想

世界中で注目されているストレス対策法があります。それは「瞑想」です。

日本の禅に似ていますが、宗教的な要素を徹底的に取り去り、瞑想と呼吸法を体系化したもので「マインドフルネス」と呼ばれています。

マインドフルネスは、米国マサチューセツ大学が体系化し、現在、世界中の職場、学校、刑務所などで行われています。

人は、過去の記憶や未来を想像することができるため、「マインドワンダリング(こころの迷走)」が起こります。

実は、このマインドワンダリングの状態が、人の生活の47%を占めており、その間ずーっとストレスにさらされているそうです。

休む間もなく慢性的にストレスホルモンが過剰に分泌され続けると、海馬の神経細胞を壊し最終的には脳を破壊してしまうことがわかってきました。

マインドフルネスは瞑想することで、そのマインドワンダリング(こころの迷走)の状態を止め、脳を回復させる効果があると言われています。

8週間のプログラムを実践すると、体の不調は35%、心の不調は40%軽減されることが研究からわかっているそうです。

マインドフルネスのやり方

10分間のマインドフルネスのやり方です。

①椅子に座り背筋をピンと伸ばし、目を軽く閉じ、顔の力を抜いていく

②呼吸を感じる。息が入ってくるとお腹や胸が膨らんでいく。その動きをただ感じ続け、見守るようなイメージです。

息が入ってくるときには「膨らみ 膨らみ」、息がでていくときに「縮み 縮み」という気持ちです。

呼吸の長さには気にせず、呼吸をコントロールしようと思わないことが大切です。

体がしたいように呼吸をさせ、それを自分が追いかけるイメージで行ってください。(約約2分)

③体全体で呼吸をイメージする(約5分後)

④空気の動きや部屋の広さ、周りの空間に注意を広げる(約7分後)

⑤目を開いて終了です(10分後)

マインドフルネスは、日本文化の座禅、お茶、お花、武道、芸道などに通じるものです。

毎日の生活の中で10分間やるだけで、脳の機能は回復してくるそうです。

私もちょっとの時間をつくって、実践してみようと思っています。ただし、寝てしまっては効果はないようですから注意しないと・・ですね。