ストレスが健康や精神に影響していることは、誰でも知っていることですが、そのストレスが「命を奪う可能性がある・・」と聞くと、驚いてしまいます。

最新の研究で「ストレスと命」の関係が明らかになってきたそうです。その衝撃の内容と最新の研究成果が、NHKスペシャル「キラー・ストレス」で紹介されました。

ストレスホルモンの暴走

私たちが生きている限り、ストレスからは離れられることはできません。

子どもの頃から「できる子」と比べられたり、運動会で悔しい思いをしたりと、私たちは毎日のようにストレスを受け育ってきました。

大人になってからも、職場、家庭、対人関係と、あらゆるところでストレスにさらされていますよね。

私たちは生きている限り、ストレスとは離れられない運命にあるのですが、ストレスにも平気なものと、体に影響を及ぼすものがあるようです。

また、幾つかのストレスが重なった時に、死に直結する「キラー・ストレス」というものが生まれてしまうとか・・・。

キラー・ストレスは、ストレスホルモンの暴走でおこり、がんや心臓発作、脳出血の引き金になってしまうことが研究でわかってきました。

では、どうすればストレスの暴走を止め、キラーストレスの発生を抑えることができるのでしょうか。

NKHスペシャル「キラー・ストレス」第1回目では、ストレス研究の最前線とストレスが精神や体に及ぼす影響について、詳しく紹介してくれました。

日々ストレス漬けの毎日なだけに、しっかり覚えて対応していきたいですね。
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自分のストレス度が分かる「ライフイベントストレスチェック」の内容と点数はこちらで詳しく紹介しています。

NHKスペシャル「キラー・ストレス 第二回」放送の「ストレスが脳をむしばむ 誰でもできるストレス対策」は、こちらで紹介しています。

NHKスペシャル キラーストレス

ストレスは、ある条件が整うと、命を脅かすキラーストレスになります。

キラーストレスは、遺伝子を操りがん細胞を増殖させます。

また、普通の細菌を殺人細菌に変化させるのもストレスです。ストレスが細菌を刺激して突然死を引き起こすことが分かってきました。

ストレスの鍵を握るのは「脳」です。人は恐怖や不安を感じると最初に反応するのが脳にある「偏桃体」です。

恐怖や不安を感じたことをきっかけに始まった反応が偏桃体から体全体に広がっていきます。

すると、副腎が反応し、ストレスホルモンを分泌します。ストレスホルモンは、心拍数を増やし血圧を上昇させ、血液を固まりやすくします。

心臓の筋肉の血液をとだえさせることもできます。

ストレスは、1つであればキラーストレスにはなりませんが、複数重なると暴走を引き起こし、心臓発作など命を脅かすことになります。

ストレスは、自律神経を暴走させ、心臓の筋肉の血管を締め上げる働きがあります。その真逆に心拍数を増加させる働きもします。この相反したことが心臓に起こると心臓は耐えられなくなり心不全を招きます。

普通の細菌が殺人細菌になる

私たちは普段何らかのことで体内に色々な細菌を取り込んでいます。

その細菌が動脈硬化を起こしている人の血管の壁に入り込んでいることが発見されました。

動脈硬化を起こしているどの患者さんの血管にも細菌が発見され、平均で19種類にも及ぶことが分かりました。

本来は、口の中にいるごく普通の細菌が、歯茎の出血などをきっかけに血管の中に入り込んだと考えられます。

細菌は全身を巡り一部が血管の壁の中に住みつきます。これだけでは細菌は悪さをしません。

ところが、ここにストレスホルモンが加わると、血液の中の鉄分が切り離され細菌は増殖し、増殖した細菌は血管の壁を突き破ります。

実際にこれが起これば、大出血になります。

ストレスが関係する病気

・じんましん、アレルギー
・胃炎
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・脳卒中、心筋梗塞
・糖尿病
・エコノミークラス症候群
・うつ病など

都心の人は偏桃体が刺激を受けやすい

田舎の人と都会の人を比べると、都会の人の方が偏桃体が刺激を受けやすく活発になると言う報告があります。

これは、分かるような気がしますね。都会の人の夜は晩く、睡眠時間が短い人が多く、歩くのも速いです。また、通勤の満員電車もストレスですよね。

ストレスホルモンを確実に抑える方法

ストレスホルモンを確実に抑えることができるのは「運動」です。運動は、自律神経の興奮を阻止します。

運動はストレス反応の暴走を抑え、心臓、脳、肝臓などの臓器を守ることに繋がります。

特別にジムなどに通う必要はありません。ウォーキングなどの有酸素運動を息が上がる程度で30分、週3回行うだけで効果があります。

最近では、「瞑想」が運動と同じような効果が期待できることがわかってきました。マインドフルネスと言われ、全世界で注目されています。

マインドフルネスのやり方はこちらで詳しく紹介しています。