細菌やウィルスが体内に入り込む場所は、口と鼻や傷口のついた皮膚からです。
花粉症の時期やインフレンザが流行っているときには、マスクで侵入を防ごうとしますが、なかなかうまくいきませんよね。
実は、体にも侵入を防ぐための仕組み「粘膜」が備わっているのですが、うまく機能してないとやすやすと体内に異物を侵入させてしまうことになります。
粘膜とは、ネバネバと湿り気に保たれている膜のことで、鼻、口、喉はもちろん、胃や腸などの消化器官や、尿管の表面を覆っている組織です。
ですからこの粘膜を強化すると病原菌も体内に入ることもなく、さらに免疫力もアップして病気から身を守ることができるそうです。
粘膜を強化するには、食事やマッサージなどの方法あるそうですが、レンコンと明日葉にその効果が強いようです。
レンコンの成分ムチンは、体の粘膜を潤してくれる効果があり、花粉症予防にも効果があるようです。
また、明日葉にたっぷり含まれているβ-カロテンには、気管支や胃腸の粘膜の機能を正常に保つ働きをします。
病気予防の最前線である粘膜強化は、今冬のキーワードになりそうですね。
粘膜を強化して免疫力をアップする方法
粘膜は、口、胃、腸などの表面を被って、いろいろな細菌やウィルスが体内に侵入するバリアとなり、体の免疫力をアップさせています。
粘膜が健康だと、腸内の善玉菌も活性化し、がんにもなりにくくなると言われています。ですから、健康でいるためには、口から肛門までの粘膜の強化が重要となります。
口の免疫力をアップする方法
一番最初のバリアが口の粘膜です。風邪を予防したり、インフレンザのウィルスの侵入を防いでくれます。
口の粘膜のポイントは唾液。唾液の働きは殺菌作用と洗浄作用があります。唾液をたくさんだすことで防御作用を高めることができます。
唾液を多く分泌するための方法
①昆布茶を飲む
昆布に含まれる旨味成分グルタミン酸には唾液を分泌させる作用があります。
昆布茶を1日1~2杯、喉が渇いたときに飲むだけで唾液の分泌を増やすことができます。
昆布とお水だけのダシで塩を入れない状態の「こんぶだし」でもいいそうです。
②顔をマッサージし唾液の分泌を促す
耳下腺、顎下腺をマッサージすると、唾液の分泌を促すことができます。
耳下腺のマッサージ・・耳を人差し指と中指で挟み、顎にそってこする様に4回刺激します。
顎下腺のマッサージ・・顎の下のやや膨らんだ辺りをこするように4回刺激します。
これを2セットづつ行ってください。
腸の粘膜を強くして免疫力アップ
食道、胃、腸などの消化器官は、ネバネバの粘膜で微生物の侵入を防いでいます。
●ムチンを食べて腸の粘膜アップ
腸の粘膜を守っているのが粘液で、主成分はムチンです。そのムチンが沢山含まれているのが、レンコンです。
手軽にムチンを取る手段として、れんこんパウダーがあります。
レンコンパウダーの作り方
①レンコンを2ミリ位にカットする
②2,3日よく天日干しにして、フードプロセッサーなどで細かく砕くと簡単につくれます。
れんこんパウダーは、カップに大さじ1杯程度入れ、70度のお湯を注いで砂糖を少し加えて飲むといいそうです。(レンコンパウダーは、スーパーやネットでも売っています)
●不要になった腸の粘膜を排出して免疫力アップ
腸内環境を整えるには、しっかり排便し古くなった腸の粘膜を排出する必要があります。便をスムーズに排出するのに効果的なのが、さつまいもです。
さつまいもには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれていて、スムーズな排便を促し、善玉菌の餌になった免疫細胞を活性化する効果があります。
また、焼き芋にはヤラピンという成分があり、腸のぜん動運動を促進する効果があるため、よりスムーズな排便を促してくれるそうです。
胃の粘膜を守って免疫力アップ
胃の粘膜を強くするのにオススメなのが明日葉です。明日葉は八丈島や伊豆諸島に自生するセリ科の植物で、古くから生薬として利用されてきました。
明日葉には、胃の粘膜を保護するのに一番いいカルコンが含まれています。カルコンは、胃酸の過剰分泌を抑え、胃の粘膜を保護してくれる役目があります。
明日葉は天ぷらにして食べても、本当に美味しいですね。