私たちの世代の親は皆70歳オーバー。今、親の介護のまっただ中という方も多いのではないでしょうか。
介護の中で、もっとも困ってしまうのが認知症です。
先日、NHKスペシャルで放送された認知症徘徊の女性が放送後、7年ぶりに身元が判明し大きなニュースとなりましたね。
親だけでなく自分も含めて、認知症はなんとか避けた病気ですね。
認知症は、まだ決定的な治療法はありませんが、早い段階で薬を飲み始めれば、認知症の進行を遅らせることができます。
実は、認知症の前段階に軽度認知症障害というのがありその段階で治療できれば、進行をくい止める事ができるそうです。
また、荒木由美子さんは、認知症になった義理の母の介護を20年続けたそうです。
認知症を治す予防プログラムで効果をあげる奇跡の町を取材、どうすれば、認知症にならないのかを学びます。
軽度認知障害は治る
軽度認知障がいは、正常と認知症のちょうど中間あたりで認知症の予備軍です。
軽度認知障がいとは・・
●軽度認知症は、日常生活は支障ないが、特定の分野だけ物忘れがある。
●長年の趣味が面白くなくなる
●性格が急に変わった
このようなことがあったら、軽度認知障がいの可能性があります。
嬉しいことに、認知症の専門医である横浜相原病院の吉田勝明先生が、軽度認知障がいは「治ります!」と断言してくれました。この言葉、頼もしいですね。
1年に2回以上酔いつぶれる人、お酒を飲むと記憶がなくなる人は、アルツハイマー型認知症の発症リスクが10倍になるのでアルコールはほどほどに。
家族でできる「軽度認知障害のチェック法」
①物を覚えているかどうかのテスト
めがね、時計、おせんべい、消しゴム、携帯電話など5つの品物をテーブルの上に並べ、覚えたら、隠します。
並べた物を隠したら、2、3一般的な質問をします。
その後、先ほど並べた物を言ってもらいます。3つしか言えなかったら、要注意です。
②物の名前を逆さまに言えるかどうかのテスト
「パンダ」、「クワガタ」、「味噌汁」などの言葉を、「ダンパ」、「ダガワク」、「るしそみ」などと反対に言ってもらいます。
このようなチェックを行い、気になることがあれば、「物忘れ外来」を受診します。
【物忘れ外来で行うこと】
●本人・家族への問診
●記憶力などの検査
●MRI検査
●血液検査
●血流検査 など
認知症を治す予防プログラム
週1回の対人接触で認知症の発症率が8分の1になると言われています。それを実践し、認知症を治す予防プログラムで効果をあげている、奇跡の町の取り組みがあります。
【1日のスケジュール】
9:30 健康チェック(血圧などをはかる)
10:00 ミーティング(昼食の献立を考える)
10:30 買い出し/料理
12:00 昼食
1:00 昼寝
1:30 有酸素運動
昼食は、皆で持ち寄った食材で料理を作ります。昼食を作る前に、みんなで話し合って献立を決めます。
足りない食材は、スーパーに買いに行きます。お金の管理もします。
昼食を作ります。料理は、頭を使いながら手を動かし、二つの事を同時進行するのでとても脳の刺激になります。
昼食の後は、30分間だけ昼寝をします。
その後、有酸素運動をします。これも二つの事を同時に行うようプログラムされています。
この取り組みを行った結果、認知症の発症率が激減したと言う結果が出ているそうです。
【認知症予防の3ヶ条】
●若い人と接する
→新しい情報に触れ、勉強することは脳の刺激になる
●異性を意識する
→オシャレに気を使うことは脳の活性化につながる
●感動する
→テレビや映画などを見たりして、心を刺激することも大切
家族が認知症になったら、恥ずかしいと思わず、また隠すことなく、家族だけで悩まず、地域で助け合うことが大切だと言うことでした。