最近「糖質制限ダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」が流行っていますね。糖尿病などの方は、お米やうどんなどの炭水化物を抜いた食事で良い結果が出ている人もいるようです。

ところが、糖質を制限ばかりしていると、ある栄養素が不足し物忘れが起こることもあるのだとか。ダイエットをしていて、最近物忘れがひどくなった人は要注意ですね。

物忘れ

脳の唯一のエネルギーは、お米や麺類、パンなどの炭水化物から作られる糖です。炭水化物を食べないと脳の働きが鈍くなり物忘れがひどくなる可能性もあります。朝食を抜くとうっかりミスが増えると言う人がいるくらいです。

物忘れは誰にでも起こる現象で、特に中高年以降増えてきます。年齢だから仕方ない?と諦めている人もいるかと思いますが、栄養素の不足が原因だとしたら、改善しないと飛んでもないことになりかねません。

みんなの家庭の医学では、物忘れが激しい主婦にあるものを毎日摂ってもらったところ、物忘れが劇的に改善したそうです。

ダイエットなどをしている人で思い当る方は、ぜひチェックしてみてください。

番組で紹介された太らずに脳を若返らせる炭水化物の摂り方

番組で紹介された物忘れに悩む女性52歳は、あと5kg痩せようと炭水化物を抜いたダイエットをしていました。

そこで、彼女の食生活に密着し、どんなものをどれだけの量を食べているか調査しました。

女性の食生活に密着すると、圧倒的に炭水化物が足りていませんでした。

炭水化物は、甘みを持ったものに多く含まれています。白米、麺類、イモ類、豆類、にんにく、かぼちゃ、砂糖、はちみつ、みりん、くり、納豆などが多く含む食品です。

糖質は、身体の重要な栄養素で、細胞のエネルギーとなり体を動かす原動力になります。脳は、糖質しか栄養分として取り込むことができないので、炭水化物の摂取は脳にとって死活問題になります。

炭水化物を控えるダイエットは、近年女性の間で急増していますが、間違った食生活が脳に悪影響を与えている可能性があります。

炭水化物を十分に摂取している脳の血流と炭水化物抜きダイエットをしている脳の血流を比べてみると一目瞭然です。

脳が糖質不足になると注意力や集中力が低下し、物忘れが起こります。

炭水化物の目標摂取量は、50代の女性の場合、238g~309gですが、これはご飯だけなら4~6杯分に相当します。

女性の炭水化物の摂取量は、1日79g、基準値の3分の1でした。女性の物忘れは炭水化物不足の可能性が出てきました。

しかし、せっかく体重を落とそうとダイエットしているのに、炭水化物を摂ってしまったら台無しになってしまうのでは?

多糖類の炭水化物で脳に栄養を

そこで、おススメなのが同じ炭水化物でも意識的に「多糖類」を取ることだそうです。

炭水化物には、単糖類、二糖類と多糖類の3種類があります。

単糖類と二糖類は、分子が小さいため腸からすぐに血管内に入りこみ吸収されます。

単糖類を多く含む食品は、果物やハチミツなどです。二糖類を多く含む食品は、砂糖や水あめなどです。

単糖類と二糖類は、脳にもすぐに栄養が運ばれるので理想的ですが、血糖値の急激な上昇はすい臓に負担がかかる為すぐに減少し、脳に栄養を与える時間が短くなってしまいます。

その点、多糖類は、多くの糖と食物繊維が連結してできた炭水化物で、分子が大きいため、ゆっくりと吸収され血液中の糖分が適度な量に保たれます。

すい臓に負担をかけず、脳をより若返らせるには、なるべく多糖類を食べることがおススメです。少ない量でも長い時間、脳に栄養を送り続けることが重要なんですね。

炭水化物は、基準値以内であれば食べても太りにくいと言いますから、脳の血流を減らすことなくダイエットが可能と言うことになります。

多糖類を多く含む食品は、白米、麺類、イモ類、豆類などです。

白米、うどん、そば、パスタなど同じ炭水化物の中でも、脳に長時間糖を送れる多糖類があります。それは、パスタです。

ゆっくり分解され、吸収される多糖類の順番は、「パスタ>そば>うどん>白米」の順です。

番組の女性は、多糖類の多い食品を摂ることで、物忘れが劇的に解消しました。

炭水化物抜きダイエットで極端に炭水化物を抜いている人は要注意ですね。基準値以内であれば食べても太らないそうですから、脳のための必要な栄養素は積極的に取りたいですね。