大地には納豆という健康食品があるように、海の中にも海の納豆と呼ばれる健康食品があります。それは海藻類で「アカモク」と呼ばれる海藻が有名です。

昔から日本全国で食べられており、地域により「ギバサ」「ギバンソウ」「神馬草」「ナガモ」など呼ばれていました。

岩場の海底から生え7mにも成長し、船のスクリューに絡まったり、潜り漁の邪魔になったりするため嫌われものでしたが、成分の栄養価が高く「海の納豆」と呼ばれています。

太い茎から小さな茎を剥がして、熱を加えると強い粘り成分がでてきます。ネバネバはフコイダンと呼ばれる多糖類の食物繊維で、生活習慣病の予防やアレルギーにも効果があります。

また、抗酸化力のあるポリフェノールもたっぷり含んでおり、脂肪を燃焼させ血液をサラサラにするなど、メタボを予防したり血糖値を下げる効果が期待できます。

その他、ミネラルや食物繊維、ポリフェノール、フコキサンチン、ビタミンKなど健康に良い栄養素がたっぷり含まれており、まさに海の納豆にふさわしいものです。

「主治医が見つかる診療所」では、日本の伝統食の中から健康によい食事をピックアップ。やせる効果と血糖値下げる食べ物として「海の納豆」が紹介されました。

佐賀の海の納豆はクロメ

佐賀県では、海の納豆といえば「クロメ」だそうです。クロメは、海藻で潮の流れが早く水のきれいなところ育ちます。普通は、40~50cm、大きくて1mの大きさです。

クロメをとったら包丁で切りやすくするため棒状に巻いて出荷します。

食べる時は棒状になったクロメを細かく刻みます。細かく刻めば刻む程粘り気がでてきます。(2cm程度に切るといいそうです)

醬油とかつお節を加えて食べたり、みりんやゴマを加えて混ぜると、美味しく食べれます。納豆と一緒で混ぜれば混ぜるほどネバリ化がでていいそうです。

佐賀では、クロメを直接ごはんにかけて食べたり、味噌汁に入れたりして、毎日のようにクロメを食べています。

クロメの収獲は1年で2ヶ月と決められいるそうですが、乾物や冷凍にしておけば、1年中食べれるそうです。

ヌルヌルネバネバにはフコダインが含まれており、コレステロールを排出し血糖値の上昇を抑えてくれます。

クロメの健康効果には医療分野でも注目されており、クロメを摂るとインスリン(肥満ホルモン)の分泌が、かなり抑えらるそうです。

糖尿病の患者がクロメを食べると、食後の血糖値の上昇が抑えられるため、糖尿病とメタボの予防に非常に有効だそうです。

ただし、あまりに美味しぎて、ご飯どんどんが進んでしまう傾向にあるので、要注意とのことでした。