今、日本では、年間25万人が離婚していて、その7割が未成年の子供を持つ夫婦だそうです。
離婚の原因はいろいろありますが、離婚へ向かうまでのプロセスにはある傾向があるようです。
夫婦間での喧嘩、口を聞かなくなる、どちらかがいなくなるそして知らさせられる「離婚」という言葉。
子供は幼いという理由から、離婚に至るプロセスも隠され、離婚の原因も正しく伝えられることもありません。
そんな離婚を子供はどう見ているのか?そして、その後、子供達は何を感じ何を背負って生きていたのか・・
7歳の時に親の離婚を経験した女性の子供の時の心のうちを再現してくれました。
離婚した子供の心
父、母、長女、次女 の4人家族でしたが父の借金問題のため、長女が小学校低学年のときに離婚。22歳になった長女に、その時の話を聞きました。
気づいた時には、自分のことは後回しいつも親のことを心配するようになっていました。
成人した今も、自分の人生なのに自分が主役ではないと語ります。
離婚後、母は情緒不安定になり、イライラするのをみるたび、母をイライラさせてはいけないということが、自分の人生の最優先項目になってしまったそうです。
子供は親の心を敏感に捉えます。長期にわたって心が不安定のときは、友人や専門家、親などに支えてもらって少しでも早く立ち直ることが大切です。
日本では、共同親権をもつのは婚姻関係にあるときだけです。離婚すると単独親権になってしまうことも、子供にとって大きな損失になってしまうと言います。
協議離婚のとき、面会や養育費のことをしかっり話すことが必要にもかかわらず、ほとんどのケースで実際はしてないといいます。
この背景には、日本では、離婚はとにかく悪いこと、できるだけ触れないでおこう、計画的に話しあうなど、もってのほかという風潮があるからだと言います。
それを改善しようと、平成25年1月から「子供の手続き 代理人制度」という、離婚のときに子供の意見を反映させる制度が始まったそうです。
離婚した時に子供に対して伝えおくこと
①子供にわかる言葉で簡潔に事実をしっかり伝えること
②別れた相手に会いに行ってもいいことを伝えること
③いつまでも守っていくので安心しなさいとしっかり伝えること
子供を一人の人間と捉え、感情などを交えずに事実を真正面から話すことで、子供の心の負担が軽くなるそうです。
子供は、親の付属品ではなく、一人の個として、しっかり見てあげることが大切です。
結婚は「人と人の素晴しい出会い」には変わりありません。でも、離婚は「悪」という間違った概念を、取り去る必要があります。
離婚も結婚と同じ、人生をよりよく生きるための大きな選択の一つにあることを、正しく理解ことが大切ではないでしょうか。