終活という言葉は、この頃よく耳にするようになりました。若い人たちの就活とは違い、文字通り、人生の終わりへの活動です。(^_^;)

今までは、生きている間に人生の終わりの「死」を語ることはタブーとされてきましたが、今は、自分の終わりのための準備をしておくのが当たり前になりつつあります。

就活の準備は
①自分の持ち物の処分について
②財産の分与について
③延命治療について
④葬式の手配、段取りについて
⑤遺影
⑥自分史の作成
⑦お世話になった人への挨拶
⑧子供や孫への遺言
など、いろいろと考えられます。

いずれにしても、死んだあと、残された遺族に迷惑をかけないために準備をしておくことは、生きている間の最後の仕事とされてます。

平成24年10月に亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さんは、生きている間に、すべての就活をされていて話題になりました。

金子哲雄さんの終活

金子哲雄さんが生前に準備したことは・・
・葬儀場や葬儀屋などの手配
・お墓の設置建設、
・当日の仕出しの準備
・葬式の進行、司会の手配
・お寺、戒名
・遺影
・葬式時の服装
・参列者へのお礼の手紙
など、流通ジャーナリストとして綿密に調査した彼の描く最高のストーリーだったそうです。

そして、その終活の内容を本にまとめ「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」として出版しました。

その出版は、残された奥さんへの生活費を考えてのことでした。

●そのほかの終活
①葬儀費用を生前に妻の銀行口座に移した
葬儀費用の約200万円を、死亡で口座がロックされる前にしっかり奥さんの口座に移してました。

②子供がいないため集合墓を購入した
集合墓とは、個人や家族単位ではなく他の人と一緒に入るお墓のこと。場所は東京都港区東京タワーの下にある心光院。夫婦で入れるように夫婦墓としお値段は数十万円だそうです。

③自分の意思を正確に伝えるため公正書証遺言書を作成した
弁護士が立ち会って書くため、確実に意思を残すことができます。奥さんに負担がかからないように、しっかり伝えてます。このときかかった公正書証遺言書の作成は9万6000円だそうです。

●金子さんの最後まで看取った女性スタッフは・・
金子さんの希望は、最後まで普通に家庭で仕事をさせてほしいということ。

死とか生とか考えるより、「日々自分に与えられた役割を一つ一つ一生懸命こなすことが生きることである」その言葉を実際に目の前で見せてもらいました・・

こんな人とは、二度と出会えないかもしれないと思います。

金子さんの生き方、ちょっと短かったですけど本当に見事ですね。いろいろと考えさせられ、学ばせていただきました。