冷凍食品は、一昔前に比べ味が格段にアップしていますよね。私たちが若いころの冷凍食品は、お世辞にも美味しいとは言えませんでした。
最近は、冷凍保存の技術が進歩し、味を落とすことなく数年間鮮度を保てるようになっています。
冷凍すると言うことは、食品中の水分を凍らせると言うことです。
従来の冷凍は、表面から冷気で食品中の水分を凍らせていたため表面から中に向かって凍っていきます。この方法ですと、内部の温度を下げるのに時間がかかっていました。
凍るのに時間がかかると、氷の結晶は大きく成長してしまうので、細胞膜が破壊されてしまいます。
この状態で解凍すると、溶けるときに壊れた細胞膜の中から水分と一緒に旨味成分が一緒に外に流れ、味が落ちます。また、解凍したものは、水分が抜けて、パサパサ状態に。
現在の冷凍技術は、食品全体を瞬間的に凍らせることで、美味しさをそのまま閉じ込めることが出来ています。
食品を美味しく保つ驚きの冷凍法
いくら冷凍技術が進んでも、家庭の冷凍庫はどうなのでしょう?
所さんの目がテン!では、冷凍庫で2年半放置したエビがどうなっているのか?エビの味や旨味は残っているのか?を検証します。
検証の結果、2年半前のエビを調理すると、見た目はまったく問題ありませんが、パサパサで味が落ちていました。冷蔵庫内は、乾燥するため、水分がどんどん飛んでしまいます。
原因は、冷凍焼け。細胞から水分が抜けるとそこに空気が入り、タンパク質が変化します。脂質は酸化し、旨みがなくなります。これが冷凍やけです。
家庭用冷蔵庫は、短期間でも冷凍焼けを起こす可能性があるので、食品に空気が触れないよう、ラップなどでしっかり密閉することが大切だそうです。
また、早く美味しく簡単な冷凍法は、
●調理してから冷凍する
●急速に冷凍する
●アルミホイルなどにくるみ急速に冷凍する
また、熱伝導率がよく、氷が素早く溶けるのは空気の10万倍もの熱伝導率を誇るダイヤモンドということですが、番組では、アルミニウムで実験しました。
アルミニウムは、空気の約1万倍の熱伝導率で、冷凍マグロが室温で解凍するより30分早く解凍しました。
食品を美味しく保つには、急速冷凍、急速解凍ですね。
どこの家庭にも冷凍庫に「あれ?いつのだっけ?」と忘れ去られた食品ってありますよね。冷凍法をマスターして冷凍庫を上手に使いたいものです。