田舎にあるお墓をどうするか・・こんな悩みを抱えている人が増えています。
両親は、田舎の先祖代々の墓地に埋葬され、子供は皆、都心で暮らしている家庭は多いですよね。
お墓は親戚に頼み、彼岸や命日に供養に訪れなんとか管理しているものの、子供の代になったら・・そう考えて「墓じまい」する人がいるそうです。
お寺の方でも、家族の所在がわからず、維持管理費も払われてないケースが増えているといいます。
しかし、墓じまいをするためには、結構手続きが大変なようです。手続きは、「墓地埋設法」に従って行われます。
まず、お墓の管理者から「埋葬証明書」を発行してもらいます。この時、お寺から「離檀料」なるものが請求されるそうです。
次に移設先から、「受け入れ証明書」を発行してもらい、現在のお墓のある市町村役場に「改葬許可申請」をします。
そうすると、「改葬許可証」が発行されますので、現在の墓地に廃墓、返還の手続きを行います。
それから、骨壷を受け入れ先に移し、古い墓を撤去します。お墓は更地にして返還するのが基本だそうです。
結構、面倒なんですね・・。
今日本は、実家やお墓など、長年続いてきた慣習や価値観がかわろうとしているのかもしれませんね。
墓じまいの手続きと進め方
墓石のないお墓 樹木葬
千葉県八千代市には、墓石のないお墓があります。それは、樹木葬。木や花を墓石の変わりにして埋葬する墓です。
家や宗教に縛られず、自然に抱かれて眠りたい人に人気だそうです。専用の容器におコツを粉々にして、一人づつ場所を決めて好きな場所に埋葬します。
埋められた場所の近くには、個人の名前プレートがはられます。
一つの樹木墓で200人分の遺骨が埋葬可能で、費用は、48万8000円のみで、管理費は不要です。
お墓がなくなってしまうトラブル
お墓参りを長年していない人は、お墓がなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
10年ぶりお墓参りに行ったら、勝手に撤去され、真新しい「他の家の御墓」になっていたケースを紹介していました。
これは、3年から5年使用料を払わない場合、お墓を使用する権利がなくなってしまい、法律上撤去してもいいことになっているそうです。
お墓の管理者は、お墓の前に立て札を立て最終通告をして、1年間権利者が何も言わなかった場合には法の定める手続きにより、お墓を撤去することができます。
長期間、管理費を滞納したり、転勤をした時にお寺に転居先を連絡しないと、このようなケースになることがあるので注意してくださいとの事でした。
墓じまいで先祖のお墓を解体
お墓の面倒を看る後継者がいなくなったためにお墓を撤去する人が増えているそうです。
そこで行われるのが、「墓じまい」。墓じまいは、お墓の持ち主、親族、お坊さん、石材業者が集まり、読経をしてから骨壷を取り出し、お墓の解体まで行う儀式により執り行われます。
今回、番組で紹介していた方は、息子さんがお墓を看ることを嫌がったため、止むえず「墓じまい」をして、両親の骨を海に散骨することに決めたそうです。
かかった費用は、墓じまい 約33万円、散骨オプション 約7万円、合計で40万円だそうです。
社長さんが、営業、お坊さん、散骨の船の運転まで一人で何役もこなして、費用を安く抑えているそうです。
亡くなった家族のお墓に入るという伝統はだんだん薄くなってきていて、お墓に対する考え方も多様化して色々な選択肢がでてきているんですね。