今やがんの種類によっては完治が可能な時代になりました。それでも、ガンはまだまだ死亡率の高い病気です。それは、手遅れが大きな要因を占めています。
すい臓がんなど早期発見が難しいがんもありますが、定期検診を受けることで手遅れになることを回避できるのもがんの特徴です。
しかし、今までがんの検診は費用がかかり面倒くさいと言うことから、がん検診の受診率は欧米の8割に比べると日本はたったの2割。
この検診率を上げるのに一役買うのが、「アミノ酸濃度」の検査です。この検査は、「アミノインデックス・がんリスクスクリーニング(AICS)」と言い、がん患者の血液中のアミノ酸の濃度を調べるものです。
ガンであれば血液にも異常があるのでは?と言う考えから開発された血液検査法です。
この検査に必要な血液はたったの5ml。小さじ1杯の量で済みますから、体に負担がかかりません。
胃がん、大腸がん、肺がんなど、それぞれの血液中のアミノ酸には、はっきりとした特徴があることから、がんのリスクがあるとすれば、どのガンとアミノ酸のバランスが近いかでガンの種類を特定できます。
判定結果は、A、B、Cの3ランクに分けられ、胃がんの場合、Aランクならガンの可能性が普通の人の3分の1以下、Bなら1.6倍、Cなら10.2倍になります。
もし、検査をしてCランクなら、人間ドックで見落とされていたガンも発見可能だと言います。
このアミノインデックスは、2011年に実用化され、胃がん、大腸がん、肺がんの他、前立腺がん、乳がん、子宮・卵巣がんの全部で9種類のがんリスクが特定できます。
嬉しいことに、近々すい臓がんも含まれるようになるので、早期発見が難しいすい臓がんに光明が見えますね。
血液中のアミノ酸の濃度でガンを早期発見する「アミノインデックス」は、現在880か所の施設で受けられます。