今いくよ今くるよさん、大阪の女芸人の大御所ですよね。結成は1971年で、芸歴は44年。二人の出会いは高校のソフトボール部で、もう52年の付き合いだそうです。

私たちの世代のお笑い番組「オレたちひょうきん族」にも出てましたし、それから、ずーっと第一線で活躍されてきました。

いくよさんはスリム体形で、くるよさんは肥満体型。お腹をポンポン叩きながら大阪漫才の原点のような軽快なリズムで、笑わせてくれます。

そんなコンビがピンチに立ったのは、2009年9月のこと。公演中にくるよさんが心筋梗塞で倒れてしまいます。しかし、くるよさんは心臓にペースメーカーを埋め込み、12月には完全復帰をはたします。

そして2014年9月、今度はいくよさんに胃がんが発見されました。いくよさんは、大のビール好きで1日30本の煙草を40年間吸うヘビースモーカーの生活を続けていたそうです。

いくよさんは、手術をせず抗がん剤による治療を選択。現在、進行性の胃がんと闘いながら舞台に立ち続けています。

4月10日放送「爆報!THEフライデー」では、山あり谷ありの人生を共に歩み続けてきた、今いくよ今くるよさんの友情と、二人の女芸人の懸命な生き方が紹介されます。

爆報!THEフライデーの内容はここから

ふたりの出会いは57年前、京都明徳高校のソフトボール部でした。部活のグローブ紛失事件をきっかけに、二人は親友となりいつも一緒に行動するようになったそうです。

高校卒業後二人は就職しOLとなりますが、いくよさんはどうしてもくるよさんと離れたたくないと、吉本の女芸人のオーディションに誘います。

食べていける可能性は低かったけど、くるよさんは「いいよー」と言ってくれたそうです。それからは、移動の時も、休みの時も仕事の時も、いつも一緒に行動しているそうです。

デビュー当時は、くるよさんも痩せていたため、二人は美人女芸人として売り出しました。

しかし、くるよさんがどんどん太ってしまいそれをネタにしたところ、人気がさらにアップし女芸人の大御所として頂点を極めます。

そんな二人に、病魔が襲います。最初に病気になったのは、くるよさん。2009年9月、舞台の上で心筋梗塞で倒れてしまいます。

いくよさんは、全力でくるよさんを支えます。医師とペースメーカーを入れることを相談をしたのもいくよさんでした。そのかいあって、くるよさんは見事復帰します。

ところが2014年9月、今度はいくよさんに胃がんが発覚します。食事が思うように進まないことから胃の検査をしたところ、進行性の胃がんであることが判明しました。胃がんは、ステージ3か4の癌で、リンパ節へ転移が始まる危険な状態まで進んでました。

いくよさんは、体に気をつけていて、毎年人間ドックを欠かさなかったそうですが、残念ながらいくよさんの胃がんは胃壁の内側にできる発見されにくいガンでした。

いくよさんは、現在、月に1度1週間入院して抗がん剤でガンを小さくするための治療を行っています。ガンが小さくなった段階で手術に踏み切る予定だそうです。

くるよさんは一人でできる仕事をすべて断って、いくよさんの看病にあたっているそうです。病院には毎日行き、退院後は自宅に通っていくよさんの炊事洗濯をすべて行います。「漫才師は2人で一つですもん・・」とくるよさんは言います。

今回、いくよさんはくるよさんに、はじめて手紙を書きました。半世紀を共に過ごして常に側で支えてくれる最愛の人への感謝の手紙でした。

「何回何万回言っても言い尽くせないほど心から感謝しています。何年かかるか分からないけどもお客様に喜んでいただける漫才を目指してがんばりましょう」

2人の夢は、現役100歳まで漫才をすることだといいます。その夢目指して、二人は舞台に立ち続けています。

2015年5月28日 今いくよ(本名・里谷正子=さとや・まさこ)さんが胃がんのため、大阪府内の病院でお亡くなりになりました。67歳でした。ご冥福をお祈り申し上げます。