大動脈とは、人の体の中で最も太い血管で、全身へ血を届けるためのハイウェイです。その太さは なんと直径30mm近くあります。
数年前にやっていた、全身の血管が見れる「人体解剖展」で初めて目にしたときは、あまりの太さに驚きました。
庭にまくホースと同じ位の太さなんですよ。その血管にこぶができて破裂するのが、大動脈りゅう破裂。
一度破裂すると大量の血液が、体内に一気に溢れでて、人の命など、ひとたまりもありません。
大動脈のコブは、徐々に大きくなっていくのですがやっかいなことに、ほとんど自覚症状がないため、大変危険な病気なのだそうです。
そこで、コブを発見する方法や破裂を防ぐためのチョイスを教えてくれます。発病の多い40代以上の方は、必見です。
大動脈瘤破裂から命を守るチョイス
大動脈にこぶができる原因は、動脈硬化です。大動脈りゅうは大きさによって、破裂する確率が違ってきます。
コブの大きさが4cm以下なら0%ですが、8cmになると30~50%の確率で破裂してしまいます。
●動脈瘤の要注意な人
・高血圧、脂質異常(高脂血症)、糖尿病、喫煙する人
・すでに動脈硬化が始まっている人は特に注意してください。
●自分で発見するためには
自覚症状があまりないそうですが、以下のような症状がでることがあります。
・胸部の大動脈にできた場合には
→しわがれ声、呼吸が苦しい、飲み込みにくい
・腹部の大動脈にできた場合には
→へその左側を触れるとドクンとする拍動
腹部にできる割合は9割だそうです。
●その他の発見法
・定期検診
触診や超音波による動脈瘤のチェックがあります。大動脈も見てください と声をかけるといいそうです。
・血管年齢を測る方法
脳波伝播速度計測装置(PWV)で血管年齢を測ります。動脈硬化の状態がわかります。
動脈りゅうのできてしまった人
5cm以上のコブになってしまった人は足の付根の動脈からカテーテルにより、ステントグラフトを差し込み破裂を防ぎます。
大動脈血管を人工血管にそっくり入れ替えてしまう方法もあるそうです。
破裂を予防するには
動脈瘤が見つかった人で5cm以下の人は
①薬・・血圧を下げる
②生活習慣を改善・・体を動かす
③定期検査・・半年に一度専門の病院で検査をし、大きさと変化の状態をチェックする
で経過を観察していきます。
動脈瘤の原因は、動脈硬化です。動脈硬化は、脳卒中や心筋梗塞の発症にも繋がります。
血管年齢のわかる脳波伝播速度計測装置(PWV)は、循環器専門のクリニックにありますので、心配な方はチェックしてみてくださいね。