帯状ほうしんの患者さんが増えているそうです。特に、夏場に高齢者の方が多く発症しているとか。
帯状疱疹は「水ぼうそう」と同じ、水痘―帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる感染症の病気です。
最初の感染では、水ぼうそうになりますが、このときのウイルスが、神経節に入り込んで潜伏します。
何年、何十年か後に、何らかのきっかけでウイルスが再び活性化し帯状疱疹になります。
そのきっかけは、ストレス、過労、寝不足などによる免疫力の低下と言われており、50歳から発症が増え、ピークは60歳以降だと言われています。
●症状
1.痛みやかゆみの前触れ
2.ピリピリとした痛み
3.4~5日後皮膚に赤い水ぶくれができる
4.2週間ほどでかさぶたになる
胸や背中、顔面、頭部などにでる場合が多く、特徴として、片側にだけ症状がでます。
●重症化すると
・長くつらい痛み
・顔面麻痺
・脳炎、脊髄炎
重症化すると後遺症として、帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれる慢性の痛みが残ることがあります。症状が重かった人や、60歳以上の人は後遺症が残りやすいので注意が必要です。
●治療法
皮膚に症状がでてから72時間以内に治療をうけ、薬を飲むことで重症化することが防げます。
薬は、抗ウイルス薬などの薬を使います。場合によりは、点滴治療、鎮痛剤、副腎皮質ホルモン(ステロイド)などによる治療を行います。
●予防法
ワクチンが一番有効です。高齢者にワクチンを打つことで予防することができます。米国では、50歳以上の人への帯状疱疹ワクチンが推奨されているそうです。
帯状ほうしんは感染症ですので、妊婦の方は注意が必要です。とにかく、かゆみがでた段階で72時間以内に薬をのむことが重症化を避けるポイントです。
かゆみがでたら、躊躇せず病院へ行って検査を受けてくださいね。