体質的に水分が足りない人がいるそうです。その数1000万人といいますから驚きです。
人の体は、65%は水分でできていて、水分の2/3が細胞の中に蓄えられています。残りの1/3は、血液と細胞間の間にある液体で、生命維持するために使われています。
成人男性が必要な水分量は、1日2,000~2,500ml、同時に同じ量が排出されていきます。
●水分の摂取 合計2,000~2,500ml
・飲料水・・・800~1,300ml
・食物・・・・1,000ml
・体内での代謝・・・200ml
●水分の排出 合計2,000~2,500ml
・尿・・・1,000~1,500ml
・便・・・900ml
・生理的なもの・・100ml
この摂取と排出のバランスが崩れ、体の水分が足りなくなると脱水症状を起こします。
●脱水の症状
・体重の約2パーセント不足・・・口やのどの渇き、食欲不振
・体重の6パーセント不足・・・・頭痛、眠気、よろめき、脱力感、意識障害
・体重の10パーセント不足・・・筋肉の痙攣、循環不全、腎不全、
・体重の20パーセント不足・・・死に至ります
体内の水分バランスを保つためには水を飲むことが必要ですが、いくら水を飲んでも体内に補充されず水分が足りない人がいるそうです。
そのような人は常に血液がドロドロ状態にあり、ちょっした暑さでも熱中症にかかりやすくなります。
なぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
体の水分の約3分の2は細胞内に、残りが血液や体液に蓄えられています。
細胞が若く筋肉のある場合には、細胞の中で水分を保持できるのですが、加齢により筋力が落ちてくると、細胞内の水分の保持量も少なくなってしまいます。
つまり老化現象で、細胞内の水分がいつも少ない状態になってしまうのです。
NHK試してガッテンでは、水を飲んでも、体の水分不足が解消されないドライボディ体質の人の注意点とその解消法を教えてくれました。
ポイントは、1日数分間の「ある運動」と「食事の工夫」だそうです。
ドライボディ体質の人は筋肉の少ない人 ためしてガッテン
65歳以上の健康なお年寄り130人を調査したところ、7人に1人の血液の濃さを示す数値が高く脱水傾向でした。
その人たちは、1日1リットルの水分を飲んでも、体の脱水症状が改善されませんでした。
つまり、水分を貯められないドライボディ体質だったのです。ドライボディの人は、日本に400~800万人もいるそうです。
実は、水分の貯められない人とは筋肉量の少ない人です。筋肉は、水をためこむタンクの役目をしています。
筋肉のある体重60kgの男性は、筋肉に20リットルの水分を蓄えられますが、筋肉が落ちている人は、半分の10リットルしか貯められません。
そのため水分補給しても、常に脱水の症状となってしまうのです。
脱水のサイン
・口の中がネバネバする
・わきの下が乾いている
・皮膚をつまむと後が残る(手の甲を摘んで3秒あとが残ったら脱水の疑い)
・便秘ぎみ
・体重の急な減少
つまり痩せて筋肉が少ない人や、筋肉の落ちている高齢者の方は注意が必要です。
ドライボデイ体質の人の脱水症対策
①水分と塩分をこまめにとる
筋肉の少ない人は、こまめに水分を補給して体の水タンクを常に一杯の状態にしておくこと。のどの渇きがなくても、こまめに水分補給をしてください。
②充分な食事をとる
食事から摂取する水分は1日1リットル。1食抜いただけでも、コップ2、3杯の水分が足りなくなってしまいます。食欲がないときは、その分水分多くとってください。
③暑い環境を避けて涼しい場所にいる
クーラーなどで涼しい環境づくりをしてください。
下半身の筋肉づくり
下半身には筋肉の6割が集中しています。下半身を鍛えることで水分の保有量を増やします。
インターバル速歩
3分早歩き、3分スロー歩きを1日15分から30分、週4回行います。(気温が25度を超えているときには、ムリしないで、朝夕の涼しいときにトレーニングをしてください)
楽々スクワット
机やイスなどにつかまって、少しきついと感じるまでスクワットを行います。目安は10回、1日2セット行います。
運動をしたあとは、30分以内に牛乳を飲むと、筋肉はつきやすく効果がアップします。