50代の主婦は、毎年健康診断を受け健康に気をつけていましたが、時々動悸が起こるようになりました。

その動悸は、30秒~1分程度で収まります。心配になって、病院へ行き心電図検査を受けたところ、中高年女性に多く見られる軽度の不整脈との診断でした。

薬を処方してもらいましたが、動悸は収まらずいつしか慣れっこに半年たった頃、目の中に黒いものが飛ぶ飛蚊症の症状が・・。

さらに1か月後には、鼻の横に丸いデキモノができていました。そのデキモノは毎月増えていきました。

それは、病院へ行ったところ、老人性のイボとの診断でした。

そして、ついに家で倒れてしまいます。心配になり色々な病院で診断を受けますが、どこで何の検査をしても軽度の不整脈以外は見つかりませんでした。

最後に紹介されたのが、心臓の名医 東邦大学 諸井雅男先生。先生が精密検査をしたところ、判明した病名はサルコイドーシスでした。

先生の注目したポイント
①左右の寝室を隔てる壁の一部が薄い
②冠動脈の奇妙な血流生涯
③吹き出物と飛蚊症がある

サルコイドーシスは、肉のようなものができる病気で全身のあらゆる臓器に炎症がおき、肉芽種と呼ばれる肉の塊をつくる病気です。

目にできると飛蚊症に、皮膚にできると湿疹吹き出物になります。

日本での推定患者数1万人 男性より女性の患者数が1.5倍で進行すると、臓器の機能が低下して死に至ることもあります。

原因は、強いストレスや疲労などによる免疫システムの異常と言われています。治療はステロイドで治療し、回復させることができます。

肉芽種によって臓器に炎症がおき機能が低下心臓に肉芽種がおきても、初期ではCTやMRIには移りません。

動悸と皮膚症状に飛蚊症があった場合循環器内科で相談することが大切です。

心臓病の主な症状は、めまい、息ぎれ、胸の痛みですが意外なサインがあります。

●心臓病の意外なサイン

・歯痛
狭心症の疑いがあります。動脈硬化などが原因で心筋に栄養が行かなくなり、歯痛が起こることがあります。

歯の神経と心臓に神経が近く通っているため痛みが混線しておこります。

・咳
心臓のポンプ機能が低下すると咳がでることがあります。夜寝てしばらくして咳がでたり、朝になっても足のむくみが消えない人は心臓病の疑いがあります。

心臓のポンプ機能がおち肺に水が溜まって咳がでるそうです。痛みや異常があるのに、異常なしと言われるほど心配なことはありません。

診断に納得できない時は、専門医のセカンドオピニオンを受けてくださいね。