家で、イヌや猫を飼っている人は多いですよね。長年いっしょに暮らすペットは家族同然、可愛くてしょうがありませんよね~。
特にイヌは、寝ていると顔の上に乗ってきたり、じゃれついて顔をぺろぺろしたりと、愛情をいっぱい返してくれます。
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家に帰ってくると狂喜乱舞して喜んでくれますし、落ち込んでいる時には、やさしく慰めてくれます。
しかし、そんなかわいいペットから病原菌が感染し、最悪死に至るケースもあるので注意が必要です。
初期症状は風邪によく似ているので間違えやすい
人、イヌ、ネコに感染する病気は200種類ほどあり、それらの病気を「人獣共通感染症」ズーノーシスと言います。
日本に住むペットが保持しているズーノーシスは25種類ほどあると言われおり、最近、感染して病院を訪れる人が増えています。
初期症状は、風邪とよく似ているので間違えやすく、市販の風邪薬を飲んでいるうちに悪化してしまうケースもあります。
また、体調が悪いときや、抵抗力の弱い高齢者、幼児などは感染しやすいので注意が必要です。
調子の悪いときには「風邪かな・・」などと自己判断せず、まずは病院へ行って診察を受けてください。
その時に、ペットを飼っていること、ひっかかれたり噛まれたりした経験のあるときはその事実を、しっかり先生に伝えてください。
代表的なズーノーシス
イヌ、ネコから感染する代表的な「ズーノーシス」を紹介いたします。
最近、死亡例も報告されていますので、ペットを飼っている人はしっかり覚えておいてください。
パスツレラ症
ネコの100%、イヌの75%が口の中に「パスツレラ症」の病原菌を持っていると言われています。
パスツレラ菌は、口移しで食べものを与えたり、顔をナメられたり、ひっかかれるなどして人に感染します。
感染すると、初期段階では風邪と同じような症状ですが、やがて呼吸器障害や皮膚に化膿などがおこります。
Q熱
Q熱は、ペットの糞尿などに入っているコクシエラ菌を吸入することで感染します。日本では猫からの感染が多いと言われいます。
感染すると、発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、呼吸器症状などが起こります。
猫ひっかき病
ネコににひっかかれたり、噛まれたり、傷のあるところをナメられたりして感染します。
感染してから10日後くらい傷が赤く腫れ、腋の下や足の付け根のリンパ節が腫れ上がります。
ほとんどは軽度の症状で済みますが、まれに悪化することがあります。必要に応じて抗生物質が処方されます。
カプノサイトファーガ感染症
イヌやネコなどに噛まれたり、ひっかき傷から感染します。発熱、倦怠感、腹痛、吐き気などの症状がでます。
重症になると敗血症や髄膜炎を起こし、命にかかわることもあります。抗生物質で治療します。
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症
飼っているイヌやネコが咳やクシャミ、鼻水など風邪にような症状や、皮膚炎、皮膚や粘膜潰瘍などを示しているときは、この病気にかかっていることが疑われます。
動物との接触や飛沫により感染します。人に感染すると、のどの痛みや咳など風邪とよく似た症状がでます。
ペットとキスしたり、自分の箸で食べ物を与えたり、一緒に寝たりするのは感染するリスクを高めることになります。
ペットと接するときの注意点
かわいいペットと末永く生活するためには、ペットと生活するためのルールをつくり家族で共有しておくことが大切です。
また、幼いお子さんや高齢者の方がいる場合には、特に注意が必要です。
感染しないための基本的なことをまとめましたので、参考にしてください。
●ペットと接するときの注意点
- 狂犬病などのワクチンは必ず受ける
- 動物を触ったり、分の始末をした後は必ず手洗をする
- 口移しでエサを与えない
- 一緒に寝るのは避ける
- 体調の悪いときには接触しない
- 低効力の弱い高齢者や幼児は接触しない
- ペットの定期検診を受ける
でも、かわいいペットに思わず頬ずりしてしまいますよね。
でも、かわいいからこそ、ペットとの線をしっかり引いておきたいですね。