認知症・・・なりたくなくてもいつ発病するか分からない怖い病気ですね。同じ認知症でも症状は様々で、気力がなくなり大人しくなってしまう認知症の方もいれば、攻撃性を伴う認知症の方もいるようです。
爆報!THEフライデーでは、攻撃性を伴う認知症の母を介護しているお笑い芸人 青空好児さんの介護生活が紹介されました。それは壮絶そのものでした。
攻撃性を伴う認知症には、ある特性があると言います。また、壮絶介護生活に苦しむ家族が取った行動は、認知症の母に対して、あることをすることでした。
これは、誰の家にも起こりうることで、他人事ではありません。
自分の家族が攻撃型の認知症になったら・・・
参考にしたいと思います。
番組で紹介された青空好児さんの壮絶介護生活
青空好児さんは、息子さん二人と妻と4人で暮らしていました。長野県には、青空好児さんの妻の母幸子さんが「おやき屋」のお店を切り盛りしながら一人で暮らしていました。
幸子さん77歳のある日、突然認知症を発症し、介護なしでは日常生活が困難になりました。そこで青空好児さんが幸子さんを呼び寄せ、一緒に暮らし始めたそうです。
当初、幸子さんのためにエレベーターを設置したりと、500万円くらいかかったそうです。
一緒に生活をするようになると、とんでもない事態が起こるようになります。幸子さんは、失禁、徘徊、暴言を繰り返すようになり、壮絶な介護生活が始まりました。
失禁をするようになると、汚れた衣類をタンスに詰め込んだり、体を拭く実の娘に、「バ~カ」と言って暴力を振ったり、地元の長野県に帰ろうと彷徨ったりと、家族は24時間目の離せない生活が続きます。
玄関には、3つの鍵をかけ、階段には徘徊防止バーを設置したりしましたが、それでも出ていこうとします。
現在、認知症の患者は約460万人いると言われていますが、その中には、暴力を振ったり、暴言を吐いたりする人も少なくありません。
では、どのような人が攻撃性のある認知症になるのでしょうか?
攻撃性をともなう認知症の患者の発症前の生活には、ある傾向がみられると言います。
患者さんの共通点
①仕事人間で趣味が少ない
②社交性がなく笑わない
そういえば、真面目で仕事人間だった幸子さんも、認知症を発症する前、笑っている姿を見たことがなかったそうです。
暴力行為が日常化すると「母が壊れていくのを見ると、良いことないから早く死んじゃったら」と思うこともあり、肉体的、精神的にギリギリの状態に追い込まれます。
ところが、ある日、孫の「からかい」から事態は良い方向に。それは、孫がおばあちゃんをからかったとき、笑わなかった幸子さんが笑うようになりました。
それからは、孫がおばあちゃんを妹のように可愛がり、からかうことで幸子さんはどんどん笑うようになりました。すると、暴力や暴言が減少し、攻撃的だった態度に変化がみられるようになったと言います。
笑うことは、認知症には効果的なんですね。
東京都認知症疾患医療センターの雨宮志門先生は、良く笑っている人とほとんど笑わない人を比較すると、良く笑っている人の方が、脳の機能低下を抑えられると言います。
子どもや孫と離れて暮らす高齢者も多い中、祖母と共に住み、話しかけ、祖母との時間を大切にした孫のおかげで、幸子さんに一筋の光明がさしました。
介護と言うのは、もっともっと大変だと青空好児さんは言います。幸子さんが笑うようになったことで、肩の荷がスッと取れた感じがしたそうです。
現在は、笑顔に溢れた生活を過ごしているそうです。