今、日本にはうつ病を発症する人が急増しています。このうつ病の増加の原因として、腸が影響しているそうです。
うつ病の患者の場合、神経伝達物質セロトニンが脳の中にほとんど存在していないことが知られています。
セロトニンは、「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」と並んで、重要な神経伝達物質で、喜びや幸せを伝える役割があります。
「幸せホルモン」とよばれるセロトニンは、一般的には体内に10mgあるそうですが、その9割が腸の中に存在しているそうです。
実は、そのセロトニンをつくりだしているのも腸なのです。
セロトニンは、トリプトファンとビタミンB6を含む食品と腸内細菌の連携によって生成されているそうです。
腸内の環境を改善し、セロトニンがどんどんつくられれば「幸せホルモン」が増え、うつ病も改善していきます。
トリプトファンは、肉、魚、豆類、卵、バナナ、牛乳、大豆(豆腐)、ゴマ、プロセスチーズなどに多く含まれています。
あとは、バランスの良い腸内細菌がいれば、どんどんセロトニンがつくられていくそうです。
そのほか、朝の太陽の光を浴びる、歩行・咀嚼・呼吸などのリズムのある運動を繰り返すなどをすると、セロトニンが効率よく分泌されるそうですよ。
漢方で腸を整えればほとんどの病気が治る
長崎県 西諫早病院 田中保郎医師(東洋医学) は、腸を直せばほとんどの病気が治るといいます。
田中先生のもとには、目の出血、肩こり、脳の病気、うつ病など、どうしても治らないと悩む患者さんが全国各地から訪れ治療を受けにきています。
先生は、腸を治していくことによって、それらの治療にあたります。基本は、東洋医学の漢方で治療していきます。
具体的な治療法
・産後うつ病を発症した女性は、食事をまったく受け付けなくなり点滴を継続していたため、体が水分異常の状態になってました。
食事も受け付けないことから、漢方を肛門から注入し腸の環境を改善し、2ヶ月後にはすっかり調子よくなったそうです。
生物は、脳のもたない腔腸動物から発達してきました。そのため、腸に脳をコントロールする機能があるのではないかとも言われているそうです。